トレッキング初心者が始めちゃったブログ

【ここだけの話】『トレッキング初心者が始めちゃったブログ』 と、タイトル設定したけど、今のところ主な活動は、「山登り」、「山歩き」、要は登山ですね。これが実に楽しい。タイトル下にも書いたけど、本当に不思議なくらいにこの世界に引き込まれていく自分が突然として顔を見せた。自分はいい年齢(トシ)なので、余り危険なことをする気はないけど、若いうちにこの世界を知っていれば、もしかしたら冒険心みたいな気持ちに灯がともってしまったかもしれない。この「山の世界」、かなりお勧めである。

2012年9月30日日曜日

ハードすぎた山行計画『天祖山』から『酉谷山』へ(つづき)

酉谷山山頂
酉谷山山頂の様子。とても殺風景だった。
さて、前回からの続きである。

第一ピークの天祖山に到着してからの歩きは、依然として妙な余裕が自分を写真撮影に夢中にさせたりとか、咲き誇る草花に目をやったりとか、ちょっと気の早い紅葉に驚いたりとか、実に充実した山歩きとなった。
一方で、そうした歩き以外に夢中になっていたためか、この日の自分はコケるし、道に迷うし、誤るし、とにかく無用な時間(とまでは言わないけれど)をたっぷりと使ってしまい、気がつくとルートの3分の1を過ぎた程度なのに予定していたバスの時刻まであと僅かとなっていた。
「えっ?」である。

後半いくらなだらかなルートとはいえ、突然として絶望的な状況に陥った。なんで今になってこの深刻な状態に気づくことになってしまったのか。やはり、途中経過の目標達成状況を逐一チェックしていなかったことが、ここにきて大きくつけを貯めてしまうことに繋がったのだろう、などと悠長に分析している場合ではない。とにかく急がなければ。こうなれば余裕もへったくれもない。どうせ霧で展望は朝からゼロ。ここはとにかく急ぐしかない、しかも、バスの時刻どころか日没が訪れてしまったら先日買ったばかりのヘッドライトの登場だ。そんなの嫌だ!
そのときの心境はまさにこんな感じ。正直焦った。

酉谷避難小屋
酉谷避難小屋。泊り客が既にいた。
それからというものの、とにかく急いだ急いだ。走った走った。足がふらふらになり、ガレ場や木の根などに足を滑らせながらも、ようやく登山口まであとわずかの距離まで来た。驚異的なスピードによりそれまでの遅れを一気に取り戻した。が、しかし予定のバスには結局乗れずじまい。最後は震える膝、動かなくなってきた足に鞭を入れながら、計画から遅れること1時間、ついにバス停まで到着。次のバスが来るまで20分前のぎりぎりセーフのことだった。

それにしても散々な一日だった。それもこれも自分の誤った山行計画にあると大反省。
今回は遭難とか日没とか、あるいは怪我にはつながらなかったから良かったものの、次回からは事前の山行計画をしっかりと立てることとしよう。特に歩く距離が長くなればなるにつれて、当然、危険度は増すわけであり、その対策としては事前計画は大事になってくる。今回はそんなことを身をもって学んだ、ある意味良い経験をした、そう思うこととしよう。あ~、それにしても疲れた。正直、こんな山歩きはもうこりごりである。

東日原~酉谷山~東日原

今日の総行程は、距離27.7km、出発地点標高252m、最高標高1723m(天祖山山頂)、最低標高252m(出発地点)、移動平均速度2.8km/h、総所要時間9h55m(recorded_by garmin)。

ハードすぎた山行計画『天祖山』から『酉谷山』へ

朝靄の尾根道
この日は基本、こんな感じで視界悪...
先週の土曜日、歩いてきた。選んだ山は、今年の目標の一つとしていた酉谷山(とりだにやま)。
この山、小川谷林道ががけ崩れで通行禁止となっている今は、登るのはなかなか難しいと思っていたが、ある日、登山関係のウェブページを見ていたら、天祖山から酉谷山に行き、一杯水から東日原バス停に降りてくるルートを日帰りで成し遂げた人がいることを知った。総行程は約24km。なかなかハードではあるが、他人にできて自分にできないわけがないと思った。そんな根拠のない自信がふつふつと湧いてきて、今回の山行に至った。

このルート、天祖山までは急登が続くが、そこを抜けると多少のアップダウンはあるものの、基本は平坦に近い尾根歩き。だから前半遅れた分は後半で十分に取り戻すことはできる。トータルで3km/hで歩けば8時間で降りてくることができる。そんなイメージをもって臨んだ。
まあ、結果としては、そんな甘い計画は儚くともあっさりと吹き飛んでしまったのだが。

稲村岩
日原の象徴、稲村岩
当日は夜明け前に家を出て、始発電車からバスに乗り継ぎ、時おり小雨降る中、東日原バス停を朝7時から歩き始めた。途中、地元の方と挨拶を交わしたときに、天祖山までは3時間では着かないかもしれないとの情報を得た。このとき、「そうか、全ルートは把握したけど、途中経過の目標時間は確認しなかったな」と気づく。が、それを活かすことはしなかった...。ばかばか。
その後下調べどおり、天祖山までは急な登りが続く。途中、日本猿の群れがお出迎えをしてくれるなど、この場所が奥多摩の中でもさらに奥に位置しているのだなと実感しながら、朝靄の濃い山歩きをゆっくりと楽しんだ。山も自分を歓迎してくれるかのように、心に残る美しい自然の姿を見せてくれた。
雫の黄色い花
雫が垂れていっそう可憐な花
8月の蕎麦粒山では、脇目も振らず歩くこととなってしまったので、今回はとにかく楽しみながら歩くことに心がけた。後になって思い返すと、この精神は良かったが、それは適切な山行計画の下での話であって、自分の体力と歩行距離、そして制限時間との組み合わせをしっかりと考え計画しなければ、痛い目にあってしまうことを今回、体感した。ことさら山歩きに関しては命にもかかわってくる可能性がある。今回は大事には至らなかったけど本当に大失敗の山行計画となってしまった。ああ、何とか帰ってこれてよかった...。

あの日のその後の行動と心境、それは次回記録することとしよう。

2012年9月17日月曜日

こんなの買っていた〈Ⅱ〉ヘッドライト

マンゴーカラーのStorm
この色しか残っていなかったが、他に白と黒あり
先月のロングコースに備えてヘッドライトを購入していた。
なにぶん、山の中で日没に遭遇してしまったら、間違いなくアウトであろうから、そうした事態は家内からの執拗な突っ込みの対象に確実になってしまうだけではなく、遭難対応で色んな方に迷惑をかけることとなってしまうので、絶対に避けなければならない。まあ、そういうことで購入した。

登山系参考書や各種ウェブサイトを見る限り、ヘッドライトというギア、山での日没遭遇時における危険度の高さから本当はもっと早くに購入すべきだったようだが、自分、結構慎重派だから、これまでは余裕の山行計画により余裕の下山時刻を設定していたこともあり、その必要性を余り感じていなかった。ただ、これから比較的長めのコースを中心に歩いていこうとすると、どうしても日没時刻を気にする必要が出てくるし、今年は一度、小屋泊でご来光を体験しようと思っているので、このギアは今後必需品になってくるというわけ。

100ルーメンパワー
見よ100ルーメンの威力
さて購入したヘッドライトは、ブラックダイアモンドのStorm(ストーム)。
ヘッドライトを選ぶ際は、使用想定シーンをもとに光量と重量とで決めるのが基本だと勝手に思っているが、自分の場合、前述のとおり、余り長い時間使用することを想定していないので、タイプとしては、バッテリーが別になっているようなゴツいものではなく、ライト部と電池部が一体となっている簡易なタイプを物色することとした。
ここで、「横着心」といった悪い癖が出てきた今回は、手っ取り早く有名メーカー2社の製品を比較して決めることに。そうはいってもこの方法、それほど間違いなくモノ選びができると思うけど...。
比較対象としたのはPETZL(ペツル)のTIKKA(ティカ)XP2。単4電池を4本使用するStomに比べてTIKKAは3本なので、おのずと重量はTIKKAに軍配が上がるが、それ以外はすべてStomの勝ち。特に気に入ったのが100ルーメンといった大光量と防水性の高さ。それに値段も。TIKKAのメーカー希望小売価格¥7,035に対し、Stormは¥5,250。この違い何なの?

2012年9月15日土曜日

沢登り気分『棒ノ折山』白谷沢コース

白谷沢第一ゴルジュ
白谷沢の見事なゴルジュ。高さは10m以上はある
少し遅めの夏休みをとった。もちろん山に行ってきたわけだが。
遅めの夏休みといってもこの時期、都内は日中30℃オーバーの日が続いているので、事前のコース選択の際にも涼しげなコースを中心に物色。
山歩き初心者の自分が言うのも、知った風でおこがましいような気恥ずかしいような感じもするが、こんなときはやはり「沢登り」でしょう。ということで選んだコースは棒ノ折山(ぼうのおれやま)の白谷沢(しろやざわ)登山口から登るコース。ここは、山好きの皇太子殿下も登ったらしい。

白谷沢登山口
白谷沢登山口。水場は枯渇
埼玉県の名栗湖(有間ダム)脇の登山口から入山してから林道に出るまでの約2kmが沢登り気分を味わえるコースとなっている。沢登りといっても初心者用にある程度コースも整備されているから、靴などの装備は普段の山歩きの格好で問題はなく、気軽に沢登り気分を味わうことができる。
登山道に入ってみると、暑いこの時期にあっても沢伝いのコースは涼やかな風が頬を優しく撫で、せせらぎの音色はそれだけで気分を落ち着かせてくれる。沢を渡る際の水を踏む感覚、冷たい岩肌の感触、先行きの岩の並びを見ながらの足運び、どれもこれも自分にとっては新鮮だ。
そして、このコースにおいてなんといっても注目すべきは、ゴルジュを歩けること。さっきは、気分が落ち着くと書いたけど、このゴルジュを歩くときに限っては、不思議と気分が高揚してくる。もちろん黒部などの本場とは比べ物にならないほど、規模は小さなものなのだろうけど、初心者の自分としては十分に感動にひたることができた。
第2ゴルジュ
ゴルジュ内は日中も薄暗い
沢登りもいいものですねえ。...って、誤りないようにちゃんと記録しておくけど、あくまでも「沢登り」ではなく「沢登り気分」なんだよね...、ここは。

この日、沢登り気分を味わった後に設定したコースは、棒ノ折山(969m)から高水三山のうち岩茸石山(793m)と惣岳山(756m)を経由してJR御嶽駅に下りるコース。中でも棒ノ折山の山頂は、とても良かった。十分な広さがあって開放感を感じられたし、秩父側の展望がとても良く、運がよければ谷川岳や日光白根山までを望むことができるらしい。この日は雲が多かったのでそれはかなわなかったけど、それでも十分に展望を楽しむことができた。また、岩茸石山はそれまで歩いてきた棒ノ折山などを顧みることができ、周りにいた登山者と、「あれは何の山か」だとか、「これはこの山だ」といった話になり、初めて読図ができるようになりたいと思ったよ。これは次回以降の課題としよう。

棒ノ折山山頂棒ノ折山山頂からの眺め
棒ノ折山の頂上は広くて気持ちが良い。展望も申し分なし

いずれも標高の低い山だったけど、この日は適度な風もあり、やはり下界とは違う涼しさを感じた。ただ難点は、今回の登山道、幅が余り広くないので、この時期、登山道の周りの草が深く生い茂り、ところどころでその伸びた草が体に当たること。草がかさかさと腕に当たる感覚も嫌だけど、ダニが付かないよう十分な注意が必要だった。まあ、注意といっても付いたダニを払うくらいだけど。この日は1匹を確認し、撃退。

さわらびの湯~棒ノ折山~JR御嶽駅

今日の総行程は、距離15.4km、出発地点標高352m、最高標高969m(棒ノ折山山頂)、最低標高248m(さわらびの湯バス停付近)、移動平均速度2.2km/h、総所要時間7h00m(recorded_by garmin)。

2012年9月9日日曜日

こんなの買っていた〈Ⅰ〉ポイズンリムーバー

実は、ポイズンリムーバーなるものを購入していた。
蜂などの毒性の強い虫や蛇に噛まれたときに、その箇所にこの機器を当てて注射器のようにレバーを引き上げると、患部からその毒が抽出されるといった仕組みらしい。山中では、加えてムヒなどの塗り薬を塗っておけば応急処置は完了というわけ。

購入した商品は、デンマーク製の「インセクト ポイズンリムーバー」。特別、これがほしかったわけではないが、某大手登山系ショップではこれしか売っていなかったので、迷うことなく購入できた。
ほかのファーストエイド・キットも同様だが、このポイズンリムーバーもできることなら使う機会には遭遇したくないものだが、まあ、備えあれば憂いなしということで準備しておいた。

それにしてもこの機器、はたしてその効果のほどは如何ほどだろう?刺された部分から毒を吸い出す?ホンマかいな?約千円の買い物だったけど、無駄金になってないよね?なんせ、自分の周りで使っている人を見たことがないから、とても不安だな。

インセクト・ポイズンリムーバー
ポイズンリムーバー。使ってみたいか?