トレッキング初心者が始めちゃったブログ

【ここだけの話】『トレッキング初心者が始めちゃったブログ』 と、タイトル設定したけど、今のところ主な活動は、「山登り」、「山歩き」、要は登山ですね。これが実に楽しい。タイトル下にも書いたけど、本当に不思議なくらいにこの世界に引き込まれていく自分が突然として顔を見せた。自分はいい年齢(トシ)なので、余り危険なことをする気はないけど、若いうちにこの世界を知っていれば、もしかしたら冒険心みたいな気持ちに灯がともってしまったかもしれない。この「山の世界」、かなりお勧めである。

2014年8月4日月曜日

侮るべからず『斜里岳』

朝日を浴びた斜里岳と麦畑。美しい!
行ってきた。情熱を失いかけていた久しぶりの山歩き。今回行ってきたのは、北の秀峰『斜里岳』。
知床半島の付け根に位置するこの山、知床富士とかオホーツク富士とか呼ばれていて、南斜里岳との連峰?ではあるが、見た目はほぼ単独峰で、異名のとおりすそ野が美しい山。
この日は、朝3時半に部屋を出発し、歩き始めたのは6時半。ワクワクした気持ちと同時にたまらなく不安になる入山時の感覚も久し振り。そんな高ぶる気持ちを抑え登山口に足を踏み入れた。
林道を経て雑木林の中を歩いて行くと、目の前に川が現れる。事前にブログや登山本などで承知していて、ちゃんとスパッツを付けてきたが、この登山道、徒渉の連続。「徒渉は思い切りが大事」というどこかで見かけた言葉を胸に、バシャバシャと徒渉を繰り返しながら徐々に高度を上げていく。涼しい当地とはいえ夏真っ盛りのこの時期、こうした沢歩きは嬉しい。

大滝の登山道。先を読みながらの歩きが求められる。
そう、そう感じたのも最初だけだった。徒渉を30回超えたころ、目の前に現れた大きな滝。次はこの滝の脇が登山道で、水量こそ多くはないがほとんど水の中を歩いて登って行くこととなり、その途中においても徒渉を何度か行うコース設定となっている。この山の岩は水の中では多少滑るので、それなりに注意が必要で、極力フラットになってる所を選んで足を運んでいたが、この大滝の途中でルートを誤り、つまり徒渉すべき所を徒渉しなかったためにエライことになった。流れ来る水の中、足もとのグリップは徐々に弱くなっていき、それを補う手綱となるべき木の枝などもなくなり、しまいにはほとんど四つん這いになって、片手は滝の脇の雑草を必死につかんでて恐る恐る登っていくという有様。もう、ほとんど蟹のタテバイ状態。かといって、この状態だと戻るに戻れないので、ひたすら登るしかない。一度でも足を滑らせたらちょっとした怪我では済まされないこの高さ。正直、死の恐怖を感じた。幸い、その後、滝の途中で斜度がほぼフラットになっているところがあったので、徒渉し、安全なルートに戻ることができたけど、やはりルート選択は大事だってことを身をもって体験することとなった。

チングルマはすでに綿毛。山では夏も終わりかな?
その後は、胸突き八丁と呼ばれる急登を堪えて、視界の開けてきた登山道をたまに振り返ったり、高山植物に目をやったりして山頂に辿り着いた。ただ、この日は朝はまあまあ晴れていたんだけど、山頂では視界ゼロ。なので、休憩もそこそこに下山。この山の一般的なルートは、登りは旧道と呼ばれる沢伝いのルートだが、下りは新道と呼ばれるちょっとした尾根歩きを体感できるコース。ただし、尾根歩きのあとに待っている下りはなかなかのハード感があって、久々の山ということあったけど、正直、足に来た。太股がパンパンになり膝が笑っていた。
今回の山、総括して言うと、全体的に登山道の整備がなされていない、いわば自然そのままに近い山で、整備された登山道に慣れた自分にとっては、体力、気力面で結構な疲労感を味わうこととなったということ。ダケカンバなどの樹木は登山道に覆いかぶさり、中腰での歩行は太股などにボディーブローのように効いたし、沢そのままの登山道や水分の多い下り道では、足元の滑りを常に気にしながら踏ん張っていた。とにかく距離や高度の割には体力を使ったし、気も使った。1500mクラスの山だからといって侮ってはいけないということかな。
今回の教訓としては、ルートファインディングの大切さと、ランニングだけに頼っていたトレーニングに加えて自転車による太股強化が必要といったところだろう。次回、山にはいつ行けるか分からないけど、当地に来る前に夢見た日本アルプス登山に行ける日を目指し、体力的にも知識的にもコツコツと積み重ねていこう、そんな気持ちを新たにさせる山行となった。疲れたけど、気持ち良かった。やっぱり、山はイイもんだ。

【Start清岳荘登山口~旧道~斜里岳~新道~Goal清岳荘登山口】
総行程は、距離12.1km、出発地点標高680m、最高標高1,547m(斜里岳山頂)、最低標高665m(登山口近くの林道)、移動平均速度1.7km/h、総所要時間6h57m(recorded_by garmin)。

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