トレッキング初心者が始めちゃったブログ

【ここだけの話】『トレッキング初心者が始めちゃったブログ』 と、タイトル設定したけど、今のところ主な活動は、「山登り」、「山歩き」、要は登山ですね。これが実に楽しい。タイトル下にも書いたけど、本当に不思議なくらいにこの世界に引き込まれていく自分が突然として顔を見せた。自分はいい年齢(トシ)なので、余り危険なことをする気はないけど、若いうちにこの世界を知っていれば、もしかしたら冒険心みたいな気持ちに灯がともってしまったかもしれない。この「山の世界」、かなりお勧めである。

2016年5月5日木曜日

初めてづくし『奥多摩最深部』2泊3日の山歩き(ウトウノ頭編)

ウトウノ頭にようやく到着。この後が大変だった。
「ウトウノ頭」、そんな山を知ったのは酉谷山避難小屋へのルートを考えるに当たって「山と高原地図」とにらめっこしていたとき。酉谷山に向かうには小川谷林道を歩くのが最も効率的なルートのようだが、同林道は落石のため今は通行止めとなっているので、あとはヨコスズ尾根からか、天祖山経由か、それとも今回歩いたウトウノ頭のあるタワ尾根を行くかのどれか(後で知ったが孫惣谷林道経由もありらしい)。タワ尾根を選んだのは、ヨコスズ尾根も天祖山経由も歩いたことがあったから。それにウトウノ頭山頂にある、どなたかが作ったレリーフも実際に見てみたかったのもあった。そんな軽い気持ちでルート設定したが、実際にはそんな易しい山歩きではなかった。
この尾根はブナやミズナラの巨樹がたくさん!
この日の自分はテン泊含めた2泊3日用装備を初めて担ぎ、ザックの総重量は20kgオーバー。そんなハンデを背負いつつ、タワ尾根の入口となる一石山神社からいきなりの急登を容赦なく詰めさせられた自分、足がなかなか前に出ないもどかしさと、こんな調子で避難小屋までちゃんと辿りつけるのだろうかといった不安感が頭の中で交差しながらも、とりあえず今は一歩一歩、前進するしかないという気持ちで前を見た。地理院地図とコンパス、それにGPSと、道迷いにも細心の注意を払いながら、それでも初めてのルートをじっくりと味わいながらとでも言おうか、楽しんで歩いた。この尾根、全体的に比較的広めの尾根が続き、しかもほぼ一貫して北西向きの直線ルートなので、地図上はそれほど難しさは感じない。ただ、そこがこのルートの落とし穴だと後になって思う。広い尾根は方向を見失いやすく、支尾根に入り込みやすい。自分の場合は前回の反省もあり、歩きながら何度も現在位置や進行方向の確認を行ったので、今回は道迷いはなかった。それでも何度かは誤った方向に進みそうになったので、この点、やはりコンパスの役割は大きいものだと、ますます読図の大切さを感じるようになってきた。
道中、たどたどしいながらも順調に歩を進めていくと、このルート最大の難関が訪れる。ウトウノ頭を過ぎた辺りに突然現れる20m位はあるだろうか下りの崖。自分、予備知識をあまり持たずに挑んだので、この落差を目の当たりにしたとき、正直かなり動揺した。本当ならその場で冷静にルートを検討すべきだったが、遅れ気味の時間と崖を目の前にしてやや舞い上がってしまい、合理的なルートを選択できなかった。結果としては怪我なく下りることができたけど、まさに決死の思いで下りた。帰ってからブログや地図で確認してみると、崖の左側が比較的傾斜が緩いようで、どうやらそちらが正解のようだったが、自分の場合は思いっきり右側を下りてしまった。いまさらながら、よく下りてこれたものだと、ゾっとする。
この道標を見たときは思わず力が抜けてしまった。
ただ、この難所を抜けた後すぐの急登を上りきればあとは楽勝。途中、作業用モノレールが見えてくるのでそれに沿って尾根上を進めば、ややしばらくして長沢背稜の出合に辿りつく。この日の自分も、ここの道標を見つけたときは腰が抜けそうになるほど嬉しかった。とはいえ、そこから酉谷山避難小屋まではさらに1時間以上もあったんだけど...。
というわけで、タワ尾根を十分に楽しんだ自分、今回の教訓は、やはり「困難を前にしたときの冷静な判断」かな。必ずどこかにヒントは隠れている。運に頼らず確実に生き残るためには、冷静にそのヒントを見つけ出す力が必要とされるのであろう。頑張れ自分。

【タワ尾根トラック:Start 一石山神社~ウトウノ頭~Goal 長沢背稜出合】
総行程は、距離6.75km、出発地点標高673m、最高標高1638m(長沢背稜出合)、最低標高673m(一石山神社)、移動平均速度1.1km/h、総所要時間6h19m(recorded by garmin)

初めてづくし『奥多摩最深部』2泊3日の山歩き(前編)
         〃         (後編)
         〃         (長沢背稜編)

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