トレッキング初心者が始めちゃったブログ

【ここだけの話】『トレッキング初心者が始めちゃったブログ』 と、タイトル設定したけど、今のところ主な活動は、「山登り」、「山歩き」、要は登山ですね。これが実に楽しい。タイトル下にも書いたけど、本当に不思議なくらいにこの世界に引き込まれていく自分が突然として顔を見せた。自分はいい年齢(トシ)なので、余り危険なことをする気はないけど、若いうちにこの世界を知っていれば、もしかしたら冒険心みたいな気持ちに灯がともってしまったかもしれない。この「山の世界」、かなりお勧めである。

2018年2月17日土曜日

冬の北八ヶ岳『北横岳』

まさに白銀の世界。雪山最高!癖になりそうです。
先日の連休、家内を引き連れて久しぶりの雪山を歩いてきた。歩いてきたのは、最近、雪山初心者コースとして人気が上がっているらしい八ヶ岳は『北横岳』。北八の代表格でもあるこの『北横岳』はJR中央本線の茅野駅から路線バスに乗って、さらに北八ヶ岳ロープウェイで登山口まで行くことができる。登山口となる山頂駅から歩き始めると1時間余りで山頂にたどり着くことができ、しかも山頂直下には、この日宿泊することになっている北横岳ヒュッテがあるから、雪山といっても比較的、気持ち的に余裕を持てるコース。自分も含め雪山初心者に人気なのは、なるほどよく解る。

この日は連休の中日。ロープウェイは長蛇の列ができていて1時間以上並びました。
登山口のあるロープウェイの山頂駅に着いた自分と家内は、雪を目の前にしてワクワク、ドキドキの気分で雪山歩きの準備を始めた。ロープウェイに乗る前から山頂方面を望んで気付いていたが、辺りは横なぐりの雪によって真っ白。突然にして自分たちは2237mの白銀の世界に閉じ込められ、冬の山は当たり前のように自然の厳しさを見せつけてくれた。それでもワクワク気分の自分たちは記念撮影をしたり、冬の坪庭の様子を眺めたりと、まるで遊園地のアトラクション前にでもいるかのような浮かれ気分でいた。

登山道に立てられた竹の棒の目印。これが見えるだけで安心感は各段に上がります。
坪庭は無雪期に歩いたことがあるけど、この季節はやはり全体が雪で覆われているので、登山道の窪みがなくなっていて印象がまるで違う。ただ、登山道らしき部分はよく踏まれているので、比較的固く締まっている。それによく見ると、登山道に沿って竹の棒が立てられてあって、どうもこれが登山道の目印になっているらしい。そうと分かると多少の雪が降っていてもそれを目印に突き進むだけ。おそらく山小屋の方が整備してくれたのだろうが、ありがたいものだ。途中、前からくる登山者とすれ違うシーンがあったが、道を譲る時に気をつけないと、簡単に膝までズボッと埋まってしまう。この辺、いったいどのくらい雪が積もっているんだろう。

シラビソの林の中は風がなく歩きやすい。いつの間にか青空も見えてきた。
坪庭を抜けると、次はシラビソの林間コースに変わる。ここまで来ると、あとは踏み跡を辿っていけば北横岳ヒュッテの前に出るはず。以前歩いた時の記憶が蘇り、迷うことがないと分かると途端に安心感が増す。途中、あれほど荒れていた天気が嘘のように回復しはじめ、あっという間に青空が広がってきた。その後、予定どおりヒュッテに着き宿泊手続きを済ませ、続けて山頂を目指した。

山頂は天気が回復してくれたおかげで最高の展望。いつまでもこの景色を眺めていたかった。
ヒュッテから山頂までは20分程度。勾配は多少きつくなるものの山頂間近で森林限界を迎えてから山頂方面を望むと、空の青さと真っ白な雪のコントラストが信じられないくらい鮮やかで、誰かが言っていた「雪山の景色が四季を通じた山の中で一番美しい」という言葉を思い出した。確かに息を飲むほどに美しい景色が目の前に広がっている。山頂に着くと迫力の360度の大展望。「凄い」の一言が漏れる。目の前にはこの日もお隣の蓼科山がその丸い山頂を覗かせている。山頂はものすごい強風で、踏ん張ってないと吹き飛ばされそうになるが、この日の自分たちはそんなことも雪山の醍醐味としてとにかく楽しい。防寒装備が十分だったこともあり、寒さはない。顔が強風でヒリヒリする程度。赤岳方面を望むと山頂付近の雲がすごい勢いで流れている。辺りに視線を落とすと、エビの尻尾やスノーモンスターがごろごろ。南峰から北峰に移動し、しばらくその不思議な世界を楽しんだ。時間にして約20分、ずっといたかったけど、そろそろ帰る時間。後ろ髪を引かれつつも山頂を後にした自分たち、下りはいい歳して少しだけシリセードを楽しんだ。雪山は大人を子供に戻す力があるようだ。

三角点までもがこの状態。この季節はこんななんだろう。とにかく風が強かった。
ヒュッテに着いた自分たちは、食事までの時間にやはりといってはなんだが、持ってきたビールで乾杯。この日の短くはあったが充実した雪山歩きを熱く振り返った。夕食は名物、馬肉のすき焼き。今回は相部屋となったご夫婦とともに鍋をつついた。名古屋から来られたというお二人は百名山まで北海道と九州の数山を残すだけらしい。この北横岳ヒュッテにも年に3回ほど訪れているとおっしゃっていた。世の中山好きな人がいるもんだと他人事のように思う自分(笑)。美味しい料理に舌鼓を打ちながらしばらく山談義に花が咲き、小屋泊まりもたまにはいいものと改めて感じた。この後、就寝時刻の9時にきっちりと寝に入った自分だが、これだけ山に浸かった1日だったからきっと山の夢でも見たのだろうけど、気がついたら朝を迎えていた。

出発は朝7時。人生初の氷点下18℃。
2日目は、天気があまり優れない予報だったので、山を下りるだけの予定。この日の出発は自分たちが最初だったので、ヒュッテを出るときにご主人から「昨夜は風が強かったので吹き溜まりはかなり深いところがあるから気をつけて」といった旨のアドバイスをいただく。歩き始めると確かにトレースが全くないし、所々に雪崩でも起きたような跡もあり、言葉には出さなかったけど少しだけドキドキしながら歩いた。それでも深いところでも膝上くらいだったし、登山道は目印のおかげでしっかりと確認できたので、問題なく歩くことができた。

ヒュッテを出てすぐの登山道。トレースないどころか「これ登山道?」って感じ。
ただ、林を抜け坪庭に入ると状況は一変。開けた場所の坪庭では遮るものがなく突然に風は強くなり、大荒れの状態。雪の吹き溜まりにより地形も確認できず進むべき方向が分からない。頼みの目印も近くに見当たらないので、多少戸惑ってしまった。試しに少し進んでみると、ズボっと腰のあたりまで埋まってしまう。まあ、そのままラッセルして進むという手もあるのかなと思ったけど、できればあまり体力を使いたくない。結局はいろんな方向を試しに進んでみて埋まらない方向に少しずつ進むことにした。するとだんだんと遠くにあった目印が近づいてきたので、こうなると登山道は予測しやすくなり、最初の目印に到達。続く目印からは分かりやすいところにあったので、一つ一つ落ち着いてクリアしていった。そうはいっても強風の中、バラクラバをつけていなかった自分は顔が痛いのなんの。しかもゴーグルも付けずに眼鏡だけだったので前がよく見えない。ホント雪山をなめているなと我ながら反省。

さて、どっちの方向に進もうかといった場面でパシャリ。まだ余裕はあります。
そのあと、なんとか無事にロープウェイ駅に辿り着いてホッと一息。その後、帰りの電車の中でも初めての本格的な雪山経験を振り返り、(時間が早かったので...)ビールを飲まずとも大いに盛り上がった。そして、例によって「次はどの山歩こうか」との話題に。するとどうしたことか、「やっぱり雪山は楽しいね」と言う家内。どうやら、雪山にハマってきたようだ。しめしめ、では遠慮なく次も雪山にしようか(薄笑)。懲りないおじさんとおばさんです。

【Start 1日目:12:49RW山頂駅~13:51北横岳ヒュッテ(宿泊手続き約20分)~14:29北横岳山頂(山頂滞在約20分)~15:02北横岳ヒュッテ、2日目:7:05北横岳ヒュッテ~Goal 8:05RW山頂駅】
総行程は、距離(1日目:約3.2km、2日目:約1.8km)、出発地点標高2237m、最高標高2480m(北横岳北峰)、最低標高2237m(出発地点)、移動平均速度 1日目:1.3km/h、2日目:1.7km/h、総所要時間(1日目:約2h24m、2日目:1h06m)(recorded by Garmin)

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2018年2月4日日曜日

新雪を求めて『高尾山』へ

高尾山山頂は記念撮影をする登山客でこの日も賑わっていました。
高尾山にふかふかの新雪を求めた自分が浅はかだった。年間260万人を超える世界一の登山者数は伊達ではない。
この日、週の初めに降った大雪を目当てに、家内と2人高尾山に行ってきた。何年か前にやはり大雪が降った週末に奥多摩で膝まである雪歩きをしたことを思い出し、そんな雪山をイメージして出かけた。でも、そんな期待はあっさりと裏切られることとなった。歩いてみるとそもそもの雪の量が思ったほどなかったことに加え、登山道はしっかりと踏み固められて、新雪どころか、アイゼンさえも使わなかった。さすが高尾山とでも言っておこうかな。

登山道は踏み固められて、こんな感じ。ふかふか新雪はお預けです。
まあ、そうは言っても自然の中を歩いて来たのだから、それなりに気持ちは良かった。幸い天気は良かったし、風もなく寒さは感じられない。家内はこの日にために購入したチェーンアイゼンを試して、その機能性の高さに感心したりで、山歩きの楽しさをこの日も味わってきた。でも、目的だった新雪にありつけなかったこともあり、それでも何だか満たされない。そんな気持ちのまま、高尾山だからあっさり登ってあっさり下りた。冬の高尾山、う〜ん、思ったような雪歩きをするには、ちょっと難しい課題だったかな。しつこいようだがそんな自分が浅はかだったようだ。
さて、まだまだ日が高いうちに最寄駅に帰ってきた2人、それならそうと久々に昼飲みを開始し、なんだかんだとしっかり飲み、昼飲みとは言えない時間まで飲んで、ご機嫌なまま帰宅した。結果、山にいた時間よりもお店にいた時間の方が長かった...。まあ、こんな日もあるさ。

【Start 10:43京王高尾山口駅~11:33東屋休憩所~12:52高尾山山頂~13:49琵琶滝分岐~14:16京王高尾山口駅】
総行程は、距離約 7.9km、出発地点標高206m、最高標高599m(高尾山山頂)、最低標高206m(出発地点)、移動平均速度 約2.2km/h、総所要時間3h34m(recorded by garmin)

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