トレッキング初心者が始めちゃったブログ

【ここだけの話】『トレッキング初心者が始めちゃったブログ』 と、タイトル設定したけど、今のところ主な活動は、「山登り」、「山歩き」、要は登山ですね。これが実に楽しい。タイトル下にも書いたけど、本当に不思議なくらいにこの世界に引き込まれていく自分が突然として顔を見せた。自分はいい年齢(トシ)なので、余り危険なことをする気はないけど、若いうちにこの世界を知っていれば、もしかしたら冒険心みたいな気持ちに灯がともってしまったかもしれない。この「山の世界」、かなりお勧めである。

2018年6月24日日曜日

山歩き8年、奥多摩軌跡

先日、雲取山を歩いていてふと思った。「奥多摩、ずいぶん歩いたなあ」と。自分が山歩きを始めたのは2011年。初めての単身赴任を終えて、家内と共通の趣味を持って、離れ離れだった期間を少しでも取り戻そうと思ったのがきっかけだと記憶している。その時に初めて歩いたのが奥多摩は鳩ノ巣渓谷。その時の感動が忘れられなくて、その後も奥多摩に足しげく通った。都内に近いこともあって(というか奥多摩はほぼ東京都だから)、家内とだけではなくて、一人でもとにかく歩いた。
やがて、奥多摩以外の山域にも足が向き、いつしかアルプスだの八ヶ岳だのと人気の山を歩くようになった今でも、地元の裏山散歩でもするかのように奥多摩を歩いている。さすがにこれからの季節は、暑かったり虫が多かったりでなかなか奥多摩は歩かなくなるだろうけど、それでもがっつりと歩きたいときは奥多摩を歩くんだと思う。歩きなれた山域だけあって、とにかく安心感はある。だから、これからも奥多摩は自分にとっては大切な場所、きっと年を取って歩けなくなるまで、ずっと、ずう~っと、歩くんだと思う。
今回、自分が山歩きの記録を取っているカシミールの奥多摩軌跡を改めて振り返ってみた。いや~、さすがに結構歩いたなって感じですね。

主要な登山道はほぼ歩いたかな。それにしてもよく歩いたものだ。

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2018年6月17日日曜日

ひとり奥多摩歩き『二軒小屋尾根』

「長沢谷のカツラ」、威風堂々と佇んでいました。
最近、仕事が忙しかったこともあり、人と距離を置きたかったのだと、改めて振り返るとそう思う。先日、自分としては珍しく休みを取って山に入った。計画していたのは北アルプスだったけど、天気の都合もあり結局はいつもの雲取山を歩いてきた。
ただ、当初計画を断念した悔しさもあり、どうせ歩くならと、登りは『二軒小屋尾根』を歩くこととした。この尾根は、山と高原地図には登山道として掲載されていないが、奥多摩を歩く者としては巨樹で有名なコースとして密かな人気を誇るコースではあった。自分も何年か前に山で出会った方に教えてもらい、いつかは歩いてみようと、やはり密かに企んでいた。

久々の東日原バス停。この日、バスを降りたのは自分含め5人。
家を出発したのは日曜日の早朝、まだ太陽が顔を出す前。始発電車に乗り込み、奥多摩駅からは久々の日原行きのバスに揺られ、東日原のバス停から歩き始めたのは午前7時を回っていた。初めから覚悟はしていたけど、林道を歩くこと延々3時間、ようやく登山口に辿り着く。

日原から林道を3時間歩き続けようやく登山口が見えてきた。
この登山口は大ダワ林道にも通じているが、現在、大ダワ林道は途中崩落のため通行止めとなっているはず。まずは谷下の沢まで降りるトラバース道。踏み跡の少ない狭い登山道を慎重に降りて沢の前まで来ると、ないと思っていた橋がしっかりと架かっていた。真新しい容姿からすると、最近できたらしい。当然にして難なく川を渡り、対岸に着いてからは登山道探し。川に沿って上流方向に進むとすぐにピンクテープが見え、尾根に向かって踏み跡が見えた。登山道だ。しかもそこには樹齢数百年にも及ぶだろうあの「長沢谷のカツラ」がデーンと構えていた。雰囲気からして山に入る際にはこの古木に挨拶するのだろうと察した自分は、丁寧に山に入ることの許しを乞うとともに、行く先の安全を祈願した。

立派な橋ができていました。この分だと大ダワ林道も修復するのか?
その後、延々と尾根歩きが続くが、比較的緩やかで広めの尾根は見通しがよく、歩いていて実に気持ちがいい。もちろん、噂どおり巨樹だらけの森だ。ただ、この日、この山域に入っているのはおそらく自分だけだろうから、野生動物との遭遇には常にびくびくしていた。久々にしっかりと鈴を鳴らして歩くも、この季節、山の中はヒメハルゼミの大合唱が響き渡り、自分の鈴などなんの役にも立ちそうにない。出るなら出てみろツキノワグマってことか。

広々とした尾根。登山道は常に尾根の中央にあるので迷いはない。
梅雨の合間のこの日は気温も上がっているようで、汗の量もハンパない。そろそろ奥多摩歩きも一時中断かなと思いながらも、この汗は欲張って担いできたビールも影響しているのだと思う。一泊の予定なのに6缶もだ。ここまで来ると自分でもバカと言うしかない。
さて、この『二軒小屋尾根』はピークの芋の木ドッケを目指して途中、2〜3ある小ピークを経て徐々に高度を上げて行き、最後の登りでこれでもかってくらい一気に急登を直登していく。

芋ノ木ドッケ頂上まであと少し。最後の急登が結構キツイ。
一気にとは言ったが、実際にはさすがに休み休み登っていくわけだが、この時期はハエに似た羽虫がわんさかいて、休むたびに自分の周りを何十?何百?もの虫がうようよと飛び回るものだから、落ち着いて休んでもいられない。刺すわけではないので、なんてことないと言えばそうなのかもしれないけど、とにかく数が多いものだから気持ちのいいものではない。そんなことで、途中休憩もままならず、やはり一気に近い形で芋の木ドッケにたどり着いた時は、さすがに倒れこんだ。日曜日でおそらく登山者もほぼ通らないであろう奥多摩最深部の登山道の真ん中でザックを降ろし、しばらく休憩するとともに遅めの昼食をとった。

芋ノ木ドッケから振り返ってみる。トラロープの先の尾根を登ってきたのだ。
落ち着きを取り戻した後は、雲取山方面に向けて歩き出す。せっかく登った芋の木ドッケを一気に下りる。巻き道はなかったのかと、ぶつぶつ呟きながら、大ダワにほど近い登山道を歩いていると若い二頭のニホンジカを見かけた。写真を取っていると、その鹿たちがこちらを直視しながら徐々に近づいて来る。まさかと思いつつも、そのまま見ていると、5〜6m付近まで来て、さらに近づいて来る気配だったので、さすがに気持ちが悪くなって、その場から離れた。その後も鹿たちは自分の後ろを10分以上も付いてきたけど、さすがに大ダワからの男坂を登っていくと付いてこなくなった。それにしてもなんだったのだろう。今度、行くときは鹿せんべいでも持って行こうか(笑)。

後をつけてくる2頭の若シカ。好奇心すご過ぎ!
その後、雲取山荘に到着した自分、休憩をとりながら、奥多摩小屋まで行こうか迷っていた。本当は富士山を見ながらまったりとビールを、なんて考えていたのだけど、時間はすでに3時を回っていて、それなりに疲れていたし、それよりも早くビールが飲みたかった。と言うことで、急きょ雲取山荘のテン場に泊まることとした。日曜日のテン場は夕方だというのに自分含めて5張り程度。山荘前のテラスも人影はまばら。6月初めのこの時期、気温は20度もなく、結構涼しい。テントを張り終えた自分はテラスで早速ビール片手に地図を広げ、明日はどのコースで下りようかと思案する。この時間がたまらない。ウインナーも焼いて気分はさらに高まる。この日はこんな感じで気分を良くしたまま夜が更ける前にシュラフに潜り込んだ。

日曜日ということもあり、まばらなテン場。まあ、静かでいいけど。
翌日は雲取山山頂で初めて1人きりになるという経験をし、石尾根をひたすら奥多摩方面に向かって歩いた。途中、六ツ石山からトオノクボという小ピーク経由で水根方面に下りたが、この登山道が最悪だった。なんといっても急登が長過ぎる。足を踏ん張っての下りはボディーブローのように体力を削り取られ、水根に着いたときはヘロヘロのガクガク。最近こんなことが多いなと思いつつ、なんとかバスの時間に間に合い、一応、無事に下山することができた。それにしてもあの急登、異常だった。下りるのも嫌だけど、登るのもごめんだ。これまで奥多摩の尾根も随分と歩いてきたけど、歩いていない尾根は大体こんな感じなのかな。そろそろ奥多摩歩きも新たな趣向を考えないといけないかな、今回はそう思う歩きとなった。さて、次はどの山歩こう。

雲取山山頂に辿り着くと、誰もいなかった。雲取山独り占め。
【Start 1日目:7:04東日原BS~10:08登山口~13:23芋ノ木ドッケ~14:59雲取山荘、2日目:6:03雲取山荘~8:30七ツ石山~10:54鷹巣山~12:36六ツ石山~Goal 15:16水根BS】
総行程は、距離(1日目:約16.4km、2日目:約18km)、出発地点標高620m、最高標高2017m(雲取山)、最低標高532m(水根BS)、移動平均速度(1日目:2.0km/h、2日目:約2.2km/h)、総所要時間(1日目:約7h55m、2日目:約9h13m)(2日目、途中でGPSの電池が切れた...)

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