トレッキング初心者が始めちゃったブログ

【ここだけの話】『トレッキング初心者が始めちゃったブログ』 と、タイトル設定したけど、今のところ主な活動は、「山登り」、「山歩き」、要は登山ですね。これが実に楽しい。タイトル下にも書いたけど、本当に不思議なくらいにこの世界に引き込まれていく自分が突然として顔を見せた。自分はいい年齢(トシ)なので、余り危険なことをする気はないけど、若いうちにこの世界を知っていれば、もしかしたら冒険心みたいな気持ちに灯がともってしまったかもしれない。この「山の世界」、かなりお勧めである。

2016年7月31日日曜日

中央アルプス初歩き『宝剣岳』と『木曽駒ヶ岳』(後編)

木曽駒ヶ岳山頂からの展望。遠くに北アルプスが。
(前編から続く) 二日目は、朝4時から団体ツアー客のドタバタのおかげで、5時の朝食の前にはすでにお目目ぱっちりとなっていた自分。しばらくすると、窓の外では朝日とともに辺りの霧が引け、雲海を真下に従え、青空が広がってくるではないか。こんな光景を見せられたら居ても立ってもいられないでしょうと、そそくさと朝食を済ませ、当初予定を1時間繰り上げて6時前には山小屋を後にした。この日、天気予報では曇りだったので、せいぜい高山植物を楽しむくらいかなと思っていたのにこの晴天、テンションが上がらないわけがない。鼻息を荒くして、でもいい大人なので高まる気持ちを抑えて、中央アルプス最高峰の木曽駒ヶ岳を目指した。まあ目指すといっても山小屋から駒ヶ岳山頂までは1kmもないご近所。そう、ここ駒ヶ岳は、駒ヶ根のロープウェイを使うと最短で往復4km、登り累計300mの超お手軽コースなのである。ただ、このコースはそうしたお手軽コースゆえにとても人気があり、ピーク時のロープウェイは2~3時間待ちにもなるらしいので、事前の山行計画ではその辺も織り込んでおく必要があるかな。
振り返って千畳敷カールと岩稜を望む。美しい。
さて、山の話に戻るが、宝剣山荘から歩き始めると、そこは広々とした森林限界の岩原。左右の谷は全て雲海が埋め尽くし、東の空にはさっき起きたばかりの太陽が3000mに届こうとしているこの世界にすでに鮮明なコントラストを作り出している。歩く先には最初のピーク、中岳が間近に迫っていて、自分といえばそこに近づくのを惜しむようにゆっくりゆっくりと、一歩一歩を大事に歩いていく。なにせこの日は駒ヶ岳往復と千畳敷カールを下るだけのおおよそ3kmの短かな道のり。だから、歩きは丁寧に噛みしめてというのがこの日のテーマ。中岳山頂を踏むと、そこからは次に向かう駒ヶ岳がようやく望め、さらにじわじわと感動が込み上げてくる。また早足になってしまいそうになるのを抑え、それでもすぐに駒ヶ岳頂上に着く。2956mからの展望は格別で、北アルプスは槍・穂高、乗鞍、御岳は山頂付近がいまだ白い。南に目を移すと八ヶ岳から甲斐駒、北岳・間ノ岳、おやっ富士山も。名だたる名峰が雲海の上に頭を出している。胸がジーンと熱くなるのを感じる。視線を足元に移すと雲海が音もなく流れている。「この山は生きてる」そう思った。山頂での展望をじっくりと楽しんだ帰り道、岩だらけの中岳の巻き道を歩いたり、その他ちょっとした寄り道をしながらも、最後に千畳敷カールを大多数の登山者たちと逆向きに下った。まだ時刻は8時過ぎ。
千畳敷カールは確かに人が多い。けれども、そこはやはり美しく、来た甲斐は十分にあった。ロープウェイ駅に着くまで、何度も何度も振り返ってはその美しき氷河の産物を目に焼き付けた。機会があったら家内を連れて来よう。そうも思った。

【1日目:Start RWせんじょうじき駅~宝剣岳~Goal 宝剣山荘】(赤ライン)
距離1.5km、出発地点標高2612m、最高標高2931m(宝剣岳)、最低標高2612m(RWせんじょうじき駅)、移動平均速度0.9km/h、総所要時間1h36m(ガーミン不具合により予想値)
【2日目:Start 宝剣山荘~中岳~木曽駒ヶ岳~中岳巻き道~伊那前岳方面寄り道~Goal RWせんじょうじき駅】(青ライン)
距離4.1km、出発地点標高2865m、最高標高2956m(木曽駒ヶ岳)、最低標高2576m(剣ヶ池付近)、移動平均速度1.5km/h、総所要時間2h38m(recorded by garmin)

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2016年7月29日金曜日

中央アルプス初歩き『宝剣岳』と『木曽駒ヶ岳』(前編)

ドキドキの岩場歩き。尾根上の登山者見えるかな?
とうとうアルプスと名のつく山域に足を踏み入れることとなった。そこは自分でも想定外の中央アルプス、岩山『宝剣岳』と主峰『木曽駒ヶ岳』。とあるきっかけにより1か月前に高速バスと山小屋を予約。毎日天気予報とにらめっこして、いよいよその日を迎えたが、当日の朝はあいにくの雨空。それでもせっかく取れた休暇を無駄にしたくないので、いざ駒ヶ根へ。高速バスから路線バスへ、さらにロープウェイを乗り継いで着いた千畳敷カールは、標高2612mと自身最高地点。こんな形で記録更新になるとは思いもしなかったが、そうなってしまったのだから、どうしようもない。
さて、すっかり雨と思い込んで乗り込んだ現地は意外にも曇り。しかも地面の濡れもなくて風もほぼない。岩山『宝剣岳』を目指しつつも、半面、雨で断念という絶対的な言い訳を得ていたビビりの自分としては、予想外のトライ可能な状況を前に再度モチベーションを引き上げるに多少の時間はかかったが、せっかくの好コンディションを逃す手はないぞと、目の前にあった駒ヶ岳神社で安全祈願して歩を進めることとした。ほぼ直登となる極楽平までの登り約30分で体を温めるとともに気合を高め、核心部突入となる三の沢分岐では決死の覚悟を決め(ちょっと大げさ?)、若干震える膝を抑えながら岩に挑んだ。
一瞬、雲の切れ間から千畳敷カールが見えた。感動!
最初のうちは見慣れぬ岩と断崖の景色に圧倒され、おそらくへっぴり腰となっていたと思うが、途中すれ違う登山者と声を掛け合う毎に何となく硬さが取れてきた。幸い、雲が多かったのは高度感を和らげる助けになったことに間違いなかったと思うし、逆に途中、雲が切れて、真下の千畳敷カールを望めた瞬間の高揚感は最高だった。そして何より岩場を一つ一つクリアしていくことの達成感がハンパなく、岩歩きの楽しさみたいなものが、少しだけ理解できたような気がしたのは、今回の大収穫だったと思う。自らの山のスキルに幅が出てきたのではないかな。この『宝剣岳』の岩場、通過しきるまでの所要時間は30分程度だと思うが、実に充実した時間だった。今度また違う岩場にも挑戦してみたいと思う。なんて、気分はすでにクライマー?
この日の泊まりは宝剣岳を経てすぐ目の前にたたずむ「宝剣山荘」。食事は正直イマイチだったけど、2段ベッド型の寝床は自らのいびきが気になる自分としては安心して寝られた。ただ、この日の宿泊客のほとんどが熟年層だったことから、夜中のトイレ起きの人数がハンパなく、古びた山荘内は一晩中ドタバタ、ギシギシ。結局、極度の睡眠不足に陥ってしまった。まあ、それでもテンションMax状態で臨んだ翌日も、しっかりとした足取りで初の中央アルプス歩きを楽しむことができたけどね。(後編に続く)

【1日目:Start RWせんじょうじき駅~宝剣岳~Goal 宝剣山荘】(赤ライン)
距離1.5km、出発地点標高2612m、最高標高2931m(宝剣岳)、最低標高2612m(RWせんじょうじき駅)、移動平均速度0.9km/h、総所要時間1h36m(ガーミン不具合により予想値)

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2016年7月18日月曜日

「ROCK EMPIREのスリング」と「PETZLのカラビナ」

チェーンノットでまとめてみた。結構きれい?
梅雨がなかなか明けない。まあ、この時期明けていないのは例年並みのことなのだろうが、次の週末、久々の遠征山行を計画しているだけにじれったくてしょうがない。週間予報では曇り。微妙~!
行こうとしている山は少しだけ岩登りもするので、保険的な意味合いから簡易ハーネスを準備しておこうと思い、昨日、スリングと安全装置付きカラビナを追加購入してきた。と、簡単に言うけど、スリング860円、カラビナ3900円、消費税と合わせて5000円オーバー也(涙)。命を守る値段とはいえ、1mそこそこの紐と、手のひらサイズの安全器具が合わせて5000円。もはや高いのか安いのか自分には妥当性の判断がつかない。そうはいっても買わずにいられない、消費者の分の悪さ。まあ、しゃあないか...。
ところで、この簡易ハーネス、もちろん使わずに済ませたいものだが、岩歩きの途中でどういう状況になるか分からない。急に怖気づいて体が動かなくなるかもしれないし、もしかしたら急に体調が悪くなるかもしれない。そんな「もしも」の場合に備えて、念のため安全確保の準備をしておこうというもの。心がけとしては悪くないと自分では思うが、どうだろう。えっ?ビビりが岩山に行くなって?確かにそうかもしれない...。
そういえば、今月号のワンダーフォーゲルを読んだけど、北アルプスの岩場は半端なく本物のようだ。いつかは登ってみたいような、みたくないような...。でも、本音を言えば槍にも登りたいし、劔にも登りたい。こんなおじさんだけど、山をやっている以上はいつかは北アルプスの有名峰に立ってみたいのが当たり前の感覚だと思う。ただ、北アルプスは療養中の家内が元気になったら一緒に行く約束をしているので、それまでのお預け。まあ、それまでには本物の岩場に耐えられるように岩山登りのスキルを磨いて、家内のガイド役が務まるようになろう。今度の山もその練習の一環のようなもの。だからカラビナの話に戻るけど、多少お高くてもしょうがない...。どんだけ回りくどい言い訳するんだ自分(笑)。

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2016年7月16日土曜日

新規購入!「MILLET セーニュ・ストレッチパンツ」

履き心地はぴったりフィットでイイ!
今まで履いていた登山用パンツ、それなりに気に入ってはいたが、もともと安さに惹かれたもので、デザイン性やメーカーは妥協のうえで購入したもの。しかも5年も履いているのでいい具合に生地がくたびれ始め、化繊ゆえの毛玉も目立ってきたので、そろそろいい頃かと思い、このたび登山パンツの新規購入に至った。
今回買ったのは、MILLET(ミレー)のセーニュ・ストレッチパンツ。MILLETを選んだのは特に強いこだわりはなく、大手登山系ショップをぶらぶらと物色していたときにたまたま目に入ったからで、このパンツに決めたのは、なんといってもその履き心地。というのもこのパンツ、体にしっかりとフィットするにも拘らず、特に膝周りで感じる立体的なつくりや非常に強いストレッチ性により窮屈感が全くなく、むしろその履き心地は伸縮性の強いタイツを履いているかのような可動性の自由さを感じた。購入するときに「このパンツなら普段の山歩きだけではなく、今度歩く予定の岩山も自由に攀じ登れそう」と思った。それに、見た目も今までのどちらかといえばダボッとした感じと違い、細身でタウンユースできそうな雰囲気にも気に入っている。
さあ、こいつを履いてこれからの山歩き、果たしてどんな山にどのくらい行くことができるのだろう。なんだか夢が広がってきた。もちろん、このパンツの使用感なども後日レポすることとしよう。新しいウエアを買うと、早く山に行きたくなる。あ~、早く行きたい!

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2016年7月6日水曜日

読図の勉強と避暑山行『川苔山』

日差しは強いものの風のよく通る山頂。涼しかった。
猛暑日となった都内を避けて、この日歩いたのは奥多摩は『川苔山』。この山は1364mの低山ではあるが、それでも街にいるよりもずっと涼しかったと思う。動き始めはいつも同様、夜明け前。久々の始発電車とバスを乗り継いで、着いたのは川乗橋バス停。この時間の東日原行きのバスには、これまで何度も乗っていて、奥多摩の中でも比較的静かな山域行きのバスでもある。ところがこの日は今まで見たこともないような大勢の登山客で車内は満員。もっとも、川乗橋で降りたのは自分を含めてたったの4名。ほかの皆さんどこに行ったのか。鷹巣山だろうか。
さて、川乗橋バス停からしばらくは林道歩き。幸い登りの大半は沢筋歩きなので、世の暑さをよそに涼しい奥多摩歩きを一人楽しむ。というか、そういうルートを今回は選択したってわけ。極めつけは「百尋の滝」。高さ約30mのこの滝は奥多摩最大の落差らしく、ここにたどり着くまで2時間弱、ちょうどいい頃合いなのでマイナスイオンを浴びながらしっかりとした休憩をとる。ここで周りに誰もいないことをいいことに、滝に向かって手を合わせ家内安全を祈るが、最近、何かというと手を合わせてしまうこれは、やはり年齢(トシ)ということだろうか。
ところで今回のルートでキツイなと感じたのは、川苔山山頂直下の登り。といっても20分程度だし...。危険だなと感じたのは、随所に現れる滑落を連想させる細い登山道。といっても高度感がないので落ち着いて歩けるし...。総行程16km超えと距離はそこそこあるけれど、登りは累計1000mそこそこしかないし...。まあそういう意味では、このルート、奥多摩中級ルートということだろう。多少の体力さえあれば、おそらく大概の人は歩くことができる、今回歩いたのはそんなルート。なんて、珍しくルート説明っぽいことを少々。というのも、この日の歩きも最近のマイブームである読図の練習を兼ねていたので、ルートに対する思いれが強くなっていたのかもしれない。
山頂からの西側の眺望は素晴らしい。
ルートの思い入れついでにさらに言えば、川苔山山頂から望む西側の眺望は素晴らしい。石灰採掘で大きく削られている天祖山がまず目につき、左奥の雲取山、そして左手前の鷹巣山の峰が大きく見える。ああ、時間が許されるならば、これまで歩いてきた山々や尾根が一望できるこの場所でずっと見ていたい。正直そう思った。読図の勉強を始めてからというものの、これまでの漠然とした眺望とは違う何かしらの変化を感じている。読図はやはり自分の山歩きにさらなる奥行きを産もうとし始めているようだ。さあ、これからも大好きな山歩きをさらに好きになれるよう、いろんなことにチャレンジしていこうと思う。ここで一言、「山って最高」。

【Start 川乗橋BS~川苔山~Goal JR古里駅】
総行程は、距離16.4km、出発地点標高420m、最高標高1364m(川苔山)、最低標高338m(JR古里駅)、移動平均速度2.3km/h、総所要時間6h55m(recorded by garmin)

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2016年7月2日土曜日

そろそろ歩きたい『南八ヶ岳』

そろそろ行かなければ。そんな気分。
先日、某登山系ショップの主催で、八ヶ岳は赤岳鉱泉の支配人を10年務めた清田信也さんによる南八ヶ岳、とりわけ赤岳登山のルートや注意点等についてのお話を聞いてきた。清田さんは現在、ネパールのトレッキングガイド会社に所属する傍ら赤岳鉱泉や屋久島などでガイドなどのお手伝いをするなど、1年のほとんどを山で過ごしているらしい。すごい人だ。世の中、そんな人もいるんだと思った。
清田さんによると、初めての赤岳登山へのお勧めルートとしては、赤岳鉱泉から地蔵尾根を登って文三郎尾根を降りるルートがいいらしい。文三郎尾根といえば以前は浮石が多く、下りには向かないと言われていたそうだが、10年ほど前にマムートさんの出資によって作られた土留めの階段が今はちょうどよくこなれてきて、下りでも十分に大丈夫なルートとなっているらしい。でも、時間に余裕があるのなら硫黄岳、横岳、赤岳、阿弥陀岳と渡り歩く、通称「南八ヶ岳縦走ルート」が一番だそう。う~ん、いつかは歩いてみたい。ところで、最近の赤岳周辺は、7月10日前後からウマサシと呼ばれるアブが多く発生するようになってきたらしく、7月いっぱいは虫よけスプレーは必需品だそうだ。また、近年、都会ではゲリラ豪雨と呼ばれる突然の大雨が話題になっているが、八ヶ岳ではむしろこうした夕立系の集中豪雨は少なくなってきたらしい。清田さんもこれに関しては不思議だと言っていた。
ちなみに清田さんに言わせると、赤岳周辺は危険個所がほとんどなく、コンディションさえよければだれでも歩けるらしい。もちろん高度感を感じる箇所は随所にあるらしいが、落ち着いて歩けば、この自分でも歩けるのかなと、話を聞いていて期待感は増してきた。さあ、今年は赤岳に挑戦してみようか。

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