トレッキング初心者が始めちゃったブログ

【ここだけの話】『トレッキング初心者が始めちゃったブログ』 と、タイトル設定したけど、今のところ主な活動は、「山登り」、「山歩き」、要は登山ですね。これが実に楽しい。タイトル下にも書いたけど、本当に不思議なくらいにこの世界に引き込まれていく自分が突然として顔を見せた。自分はいい年齢(トシ)なので、余り危険なことをする気はないけど、若いうちにこの世界を知っていれば、もしかしたら冒険心みたいな気持ちに灯がともってしまったかもしれない。この「山の世界」、かなりお勧めである。

2020年12月20日日曜日

テン泊のお供購入 2

師走を迎え、どうやらギア購入熱がまたもや発作を起こしてきたようだ。前回に続いてまた買ってしまった。

まずはMSRステイクハンマー。これは山登りのテン泊のお供というよりも、普通のキャンプでのお供。自分、家族とたまに行く普通のキャンプの時も山スタイルを意識して、何もない、せいぜいトイレと炊事場がある程度のキャンプ場に山用テン泊装備を持っていく。オートキャンプと言うには、全くもっておこがましいが、それでも自家用車の横にテントを張るくらいはして、シンプルキャンプを楽しむ。その時に、せっかく自家用車で行くのだから、マイハンマーなるものくらいは持ちたいと、実は前々から思っていた。そんな自分が、今回チョイスしたのがこのハンマー。選んだ理由はズバリ見た目。MSRというお気に入り登山グッズメーカーというのも決め手の一つにはなったけど、ほかのペグハンマーにはない、洗練されたデザインに惚れました。まだ使ってはないけど、軽くてヘッド部の重心が比較的強いので、使い勝手も良いのではと期待してます。

次にISUKAのエアプラス450、そうシュラフです。いま、我が家にはやはりISUKAのエア700SL(重量1100g、720FP、メーカー基準最低使用温度 -15℃)と、モンベルのダウンハガー650(重量695g、650FP、メーカー基準リミット温度-2℃)があります。今回購入したエアプラス450は、ISUKAの新製品で重量840g、800FP(スゴイ!)、メーカー基準最低使用温度-6℃と、既存の2種と比較して、ちょうど中間に当たる機能を備えている。厳冬期にテン泊しない自分のスタイルからすると、この新しいシュラフが活躍するケースは多くなるだろうと思い、追加購入に踏み切りました。今から使うのが楽しみ。デビューは来年のゴールデンウィーク辺りが狙い目だけど、まずはやはり残雪期の八ヶ岳かなと思っています。

最後にプリムス ライテックケトル 0.9ℓ。見た目に反してアルミ製のケトルです。ケトルは、クッカーで代用できるだろうからと、これまで不要なアイテムかなと思い続けてきましたが、あるとやはり便利ですね。コーヒーを淹れたり、カップ麺もそう、あと寒い夜のプラティパスでの湯たんぽ作りにもとても重宝しそうです。使い勝手はどんなものかと、購入熱に乗じて入手してみましたが、その実力はどうでしょう。今度、レポします。

さて、こんな感じで新たなギアを次々と購入した自分ですが、今年の山行はたったの5回。来年こそはコロナに負けず、トレーニングをやり直し、美しい山々の懐に数多く入り込みたいと思っている。果たして新たな仲間たちの出番はいかほどとなるのか?


2020年12月5日土曜日

山用テン泊のお供を追加購入

今回購入したテン泊のお供たちです。

テント泊を何度か繰り返していると、「これがあると便利なのに」みたいなギアが出て来る。ただ、際限なく買い足していくと、当然のことながらザックの重量もその分、増していくので、登山のテン泊はその辺も考えなくてはいけない。最近流行のファミリーキャンプは、「これでもかっ!」てくらい便利ギアを多投して、テントやタープなどが大型化し、グランピングという言葉に象徴されるように、アウトドアにいながら、まるでインドアにいるかのような便利化や豪華化が極端に進んでいるような気がするが、これが登山のキャンプとなると、そうはいかない。

山の場合、自分の体力とも相談して、「便利」と「必要」とをバランス良く選ばなければならないが、そんなことも考えながら今回購入したのは次の3点。


このサイズならザックの隅にねじ込めそう。作りもしっかりしている感じ。

まずは、アディロンダックのマイクロチェア ゴールドフレームという長ったらしい名前の重量547gの折りたたみ椅子。テン場では、椅子があるかないかで、くつろぎ度がだいぶ違って来る。テン場にたまたま椅子に使えそうな岩があったりすると助かるが、そうではないテン場はたくさんある。そんな時にこいつが活躍することになるだろう。重量としてはやや微妙なところだが、まだ、なんとかいけると思う。


ようやく手に入れました自分専用のエアマット。存分に使わせていただきます。

次に、ニーモのゾア20M。いわゆるシュラフマットだが、我が家にはすでにモンベルのU.L. コンフォートシステム キャンプパッド50 150というエア系マットと、サーマレストのリッジレストソーライト(ショート)というロール系マットの二種類があるのだが、正直いうと、モンベルのエアマットが気持ち良すぎて、以前からこれに近いものを購入したいと思っていた。というのも家内と2人でテン泊するときは、エアマットは決まって家内が独占するので、自分もエアの恩恵に預かりたいと思っていた。そんなこと、家内には打ち明けてはいないけど、ようやく念願が叶ったというわけです。

さすがにマットの厚さではモンベルに負けますが、総合点ではどうだろう?

ついでなので、我が家の2つのマットのレビューを簡単に書くが、まずモンベルのエアマット、寝心地を語るのであれば、こいつは文句なし。なにせ厚さ5cmものウレタンフォーム入りなのですから。自分、たまに家でもマットとシュラフで寝ることがあるのだが、自分的にはベッドの寝心地とそう変わらないと思ってる。我が家のベッドがボロということもあるが、差し引いたとしても優れものです。欠点としては、収納サイが∅14〜15×60cmもあること(以下、いずれも実寸)。運ぶときはザックのサイドにくくりつけるのだが、自分は慣れたけど、それなりの大きさだ。次にサーマレストのロールマットだが、3500円程度のお値段相応かな。高望みはしないでおこう、と言った感じです。それでも、それなりの保温性はあるし、地面の凹凸もそれなりに吸収してくれる。自分が今ひとつ気に入らないのは、そんな、それなり君なのに収納サイズが∅15以上(ロールなので広がる)×50cmもあること。いつもザックの正面下部にくくりつけてるが、やはりそれなりの大きさになる。

3枚のシュラフマット、それぞれに良さはあります。

それを考えると、今回購入したゾア20Mは、エアマットでありながら、∅11×22〜23cmと超コンパクト。まあ、うちのモンベルほどクッション性はないようだが、山用として総合力で考えると、おそらくはいい仕事をしてくれると思う。こちらのレビューはいずれ書くこととします。

プラクティスは丈夫で便利。手放せませんね。

最後に3つ目がプラティパスの2L。今使っている同じものが相当よれってきたので、買い替えです。買ってから改めてWEBで調べてみると、耐用年数は長く使っている方でも10年くらいのようです。自分も10年くらい使っているので、もうそろそろで寿命だと思いますが、本当によく頑張ってくれました。余生は家で普通に冷蔵庫で使うこととします。

さて、今回も色々と買い足してしまいましたが、これらをお供に来年は今年よりも多くのテン泊山行に出向きたいと思ってます。できれば新型コロナのことは気にせず、思いっきり羽を伸ばしたいところですが、やはりそうもいかないでしょう。それでもテン泊はいいものです。与えられた環境の中で、精一杯、楽しむこととします。ああ、今から来年が楽しみ。早く春がきてくれないかな...(汗)。

どれも来年のテン泊で活躍してくれると思います。今から楽しみ。

2020年11月23日月曜日

エキチカ山行『高川山』

無人駅の「初狩駅」は、多くの登山者で賑わっていました。

最近、家内が山歩きに積極的になっている。自称「4時間膝」(4時間を超える歩きには膝が耐えられない...)の家内は、足の筋力を強化して、歩ける山を増やしたいと計画しているらしく、「私でも歩ける山」をやたらにおねだりしてくる。そうした意味では、今回のコースはガイド本によると3時間で、トレーニングとしてはうってつけであった。

ガイド本によると、この『高川山』は中央本線の初狩駅からそのまま歩いていけるため、そこそこ人気の山だということだ(そこそことは言ってなかったと思うが)。ということで、コロナ禍になって初めて電車でアクセスすることとした。新型コロナが流行し始めた頃は電車での山行にはやや抵抗があったが、マスクをし、大人しくしていれば電車はそれほど恐れる必要はないと、毎日の通勤経験によって、不安感はほぼなくなっていた。

集落の中を抜け、登山口に向かう。

9時過ぎに無人駅の初狩駅に到着した自分と家内、小さな駅なのに大勢の登山者が駅前で準備体操や待ち合わせをしているのにはやや驚いた。ワンゲル部らしき若者、おじさん達のお仲間、山ガールのお仲間、さらには犬を連れた家族まで。いろんな種類の登山者がそこに集まっていた。そこそこ人気があるとは、あながち嘘ではないようだ(だから、そこそことは言ってない)。

林道を歩き、登山口に向かう。

駅前から歩き始め、人気のない集落を20分ほどで抜け、墓地の前を通り過ぎるとだんだんと山らしくなってくる。この日は11月だというのにとても暖かく、林道に入る手前で2人とも半袖Tシャツ姿となった。さらに林道を20分くらい歩き進めると、左手に「男坂・女坂コース」と書かれた道標が見えてくるので、そこからいよいよ山に入ることとなる。1000mにも満たない低山なので、歩きは基本的に樹林帯コースで、途中なかなかに急坂がありながらも、家内は頭にある「3時間コース」が頼りになっているのだろう、「結構急だけど、気持ちいいね」と、終始、余裕の表情を見せている。そんな家内の期待を裏切ることもなく、汗をかかないようにゆっくりと歩いたにもかかわらず、2時間ほどで山頂が見えてきた。

この時期、山は落ち葉でいっぱい。

いざ、山頂に到着すると、狭いスペースに既に20人ほどの登山者が所狭しとひしめいていて、各々、食事の準備をする者もいれば、記念撮影をしたり、到着したばかりなのか何となく立ったまま景色を見たりしていた。自分たちはというと、予想外の密にやや圧倒されながらも、お目当の富士山方面を眺めてみると、生憎の分厚い雲が一面に広がっている。すぐには晴れない雲とわかると、密の山頂には興味はなく、少し下りたところの少しだけ開けた場所で昼食を取ることとした。時刻は11時だが、お腹はすでにペコペコ。この日の昼飯は相変わらずのカップ麺ではあるが、自分たちは普段、あまりインスタント系のものを食べないので、山でのカップ麺はそれなりに楽しみなのだ。強がりなしに...。ムカストーブでお湯を沸かし、準備を進めていると、この間にも登山客はどんどん増えてくる。自分たちの周りにはいつのまにか、子供会のグループのような集団が保護者含めて10人ほど陣取ってきた。出来上がったカップ麺をずるずるとすすり、スープをゴクゴクと飲む頃にはさらに混み合ってきたので、長居は無用と、準備してきたコーヒーをこの日も飲むことなく、密から逃れるように撤収し、その場を後にした。

山頂は「密」でした。ここは、犬まで登る人気の山のようです。

下りたのは登りとは逆の東側のコースで、富士急行田野倉駅を目指すこととした。山頂直下には10m以上はありそうな、ロープのついた急坂に取り付くことになるが、あんなに賑わっていた山頂のすぐそばにこの危険なロープ場(と呼ぶのか?)があることのギャップにやや違和感を覚えつつも、慎重に降りていく。まあ、ロープ場といっても、油断することなくゆっくりと下りていけば、さほど問題となる坂ではなさそうだ。この後は、比較的急な坂が真っ直ぐに延々と続いたが、このコースを登りに選ぶとなかなか苦労しそうだ。まあ、そのおかげでどんどんと標高を下げ、あっという間に里まで降りてこられた。

山頂直下のロープ場。画像では高度感は伝わりにくいが、そこそこ。

ただ、そんなあっという間に下りた下り坂でも、踏ん張り続けの下り坂だったので運動不足の2人の足にはそれなりに効いたらしく、その後、膝をガクガクさせながら、田野倉の集落を歩くことになった。そうそう、今回は下りる途中の登山道で、恐ろしい生き物に出会った。マムシである。写真では見たことがあったが、実物を見るのは今回が初めて。その場を離れた後も、やや小柄でうすきみの悪いあの赤茶けた紋様とでもいおうか、体表の柄がずっと頭に残ってしまい、やや神経質になってしまったようだ。それにしても、今まであまり考えたことはなかったが、改めて考えてみると、登山って当たり前だけど山の中を行動するものだから、マムシと遭遇しても不思議ではないということ。山での危険動物は何も熊だけではないということか。以後気をつけることにしよう。

田野倉集落を歩いていたらしょう洒な洋館を見つけた。尾県郷土資料館というらしい。

その後、1時間に1本の富士急行にもタイミングよく乗れて、無事、最寄駅についた2人は、事前に示し合わせたわけでもないのに、まだ日が高いことも気にすることなく、当たり前のようにいつもの居酒屋に向かい、当日の山話に花を咲かせた。うん、電車でのアクセスもなかなかいいものである。

さて、次はどの山歩こう。

【Start 8:58JR初狩駅~10:46高川山山頂~12:39古宿集落~Goal 13:25田野倉駅前】
総行程は、距離約 8.5km、出発地点標高472m、最高標高976m(山頂付近)、最低標高396m(田野倉集落内)、移動平均速度 約1.9km/h、総所要時間4h26m(recorded by garmin、3時間コースのはずなのに...)

2020年11月1日日曜日

渋滞山『日光白根山』

下山時に撮った一枚。山頂部の三つのドーム状地形が特徴的

 コロナ禍、GoToトラベルを利用したことのなかった我が家としては、一度は利用してみたいものだと、どこに行こうか考えていたところ、ちょうど家内が丸沼高原のゴンドラ券を2人分もらってきたので、であれば関越道の付近がよいかと方向性は定まった。もちろんゴンドラを利用しての『日光白根山』を歩いてからの泊まりである。この山は一度歩いたことがあるが、その時の印象としては、とにかく人が多く、賑やかな山で、山歩きにどちらかと言えば静寂を求める自分としては(普通そうかな)、あまり気乗りのしない山であった。とは言っても、せっかくのGoToトラベルとゴンドラ券、お得感満載の山旅企画を自称ケチ男の自分が手放すわけもなく、善(?)は急げと言うことで、その週の週末に行くこととした。GoToトラベルを利用するには、まずは旅行会社を通じてホテルを予約する必要があるので、最近ハマっている「YYねっと」で検索したところ、該当地域に温泉旅館が一部屋だけ空きが残っていた。激安サイトで最後に残った部屋がどんな部屋なのかと、やや不安を覚えながらもポチッとして当日を待つこととした。

公式サイトはこちら。

出発の朝は意外にも晴れ。早い時間にもかかわらず通行量の多い関越道をゆっくりとスタートし、沼田インターからの日本ロマンチック街道もそこそこスムーズに通行でき、朝の9時前にはゴンドラ乗り場に到着した。当のゴンドラ乗り場はというと、それほど長い行列ができているわけではなく、渋滞の不安は思い過ごしかなと一瞬思いつつ、全長2500m、高低差600mをたった15分で一気に登った。いや、運んでもらった。実に楽ちんである。

新しくロープウェイのセンターステーションができていた

頂上駅を降りて、二荒山神社で山行の無事を祈り、すぐ脇にある登山口に入った。登山道は、最初の200〜300mくらいだろうか、砂利が敷き詰めてあって、なんとも残念な感じはあるが、そこを過ぎるといよいよ山らしくなってくる。今回のルートは山頂駅から七色平分岐経由で山頂を目指し、帰りも同じルートで下りてくる最短ルート。何せ運動不足なもので、このくらいが適当かと思い、このルートに決めた。我ながら情けない...。

歩き始めは残念な砂利道登山道...。

ルートの大半はトラバースと言っていいのかもしれない。多少のアップダウンはあるものの、基本、シラビソ、ダケカンバ、白樺などが混じる緩やかな樹林帯を余裕を持って歩いていくことができる。2時間ほど歩くと九十九折の登りが始まり、30分もかからず森林限界に達するが、どの山を歩いてもそうだけど、この樹林帯を抜けた時の開放感は実に気持ちがいい。ただ、楽をして高山を味わおうとした身としては、森林限界に達して初めて見える山頂付近までのそれなりの距離感によって、開放感のすぐ後に脱力感を覚える人もいるようだ。家内がまさにそう。久々の山歩きで体力をそこそこ消費した登りで迎えた森林限界。多少の達成感を得られた直後の現実にややヤラレタそうです。

森林限界に達した光景。山頂はまだまだです。

森林限界のあたりには、名は知らぬ低木や高山植物がたくさん生えていて、どれもその体に真っ白な霧氷をまとい、それが陽の光に当たりキラキラと輝いていた。この季節ならでわのプレゼントに思わず穏やかな気持ちになる。ふと気づくと空は青く、風が少し当たるようになり、周りには達成感を得たためか、それとも脱力感から抜け切れないでいるためか、たくさんの登山者が休憩をとっていた。見上げると山頂に向かう登山道は、色とりどりの小さな粒となった登山者が数珠つなぎで山頂へ向かっている。ちょうどいい頃合いなので、自分たちもここで小休止してから再び気合を入れ直すことにした。

霧氷が日に照らされてキラキラしてました。

小休止後の登山道は火山にありがちな、いわゆるザレ場の登山道で、一歩前に踏み出しては三分の一後ろにずり落ちることの繰り返し。「こういうものなんだ」と割り切って歩かなければ心が折れそうになる登山道。とにかく一歩一歩、着実に少しずつでも前進することを無心で繰り返す。そうすると、ふと気づくと高みに上がっている。自分が登山で得た教訓もそう、やや大袈裟かもしれないけど、人生にとってもそうした考えはとても大切だと思う。一歩一歩、着実にである。

ずいぶんと登ってきました。山頂はもうすぐです。

ただ、そんなザレ場もそう長くは続かず、最後の急登に取り付く。際立つ危険箇所もなく、気づけば登山隊のような列の一部になっていた自分たちも、彼らとともにゆっくりと目前の山頂を目指す。登り切ったところが山頂、と思いきやさらに向こうに高みが見える。えっ?どういうこと?そういえばこの山、ロープウェイ山頂駅から臨む山頂部分が三つのドーム状に分かれていたことを思い出す。ということは、向こうの高みが本当の山頂ということか。ただ、その山頂を望むと記念撮影のためか長蛇の列。しかもさらに次々と山頂に向かって登山者が岩をよじ登っている。もっと言えば、山頂に向かうためには、一旦20mほど下ってから登り返さなければならない。自分は大丈夫だったけど、家内はすでに気持ちが切れてしまったらしく、「2度目の山だしね」と、あっさり登頂は諦めた。まあ、それでも十分に満足した様子である。

この様子を見て、家内は萎えてしまったようです。

その後、風を避けるため、昔の火口跡だろうか、窪んだ円形状の広場のような場所でお昼ご飯のカップ麺を食べ、おそらく氷点下近傍だろう凍える場所には長居は無用と、準備してきたコーヒーを飲むこともなく、下山することとした。下山時にもまだまだたくさんの登山者が登ってくる。驚いたのは、今から登頂を目指したら確実に下りは日が暮れるだろうという時間に登ってくる、いかにも登山初心者の皆さん。さすがに途中で引き返すんだろと家内と話をしながら、すれ違った後の彼らの後ろ姿を眺め、どうか無事に下山できますようにと心の中で祈った。

登山道はシラビソの森。人がいなければ静かなはずなのですが...。

自分たちといえば、まあ、難なく下山を果たし、ロープウェイ山頂駅に到着。振り返り改めてこの山の全容を眺め、「なんだかんだ言って、大きな山だったね」と、家内が一言。確かにそうだ。関東以北最高峰、2578m。深田百名山にも選ばれているブランド山だ。しかもロープウェイで2000mまで運んでくれるので比較的楽に登ることができるのだから、老若男女、登山初心者まで気軽に訪れることができる山だろう。ただ、そうは言っても相手は立派な山、危険はつきもので、過去には滑落などの遭難事故も発生している。初心者の皆さん、どうか山を甘く見ず、しっかりとした準備で臨んでください。そうしていれば、必ずや山はあなたの味方になってくれて、楽しい山歩きができると思います。山は厳しいけど楽しいものです。

さて、次はどの山歩こう。

この日の宿の近く。お分かりだろうか。

ちなみに、この日の宿は温泉街の思いっきり外れにあるひなびた温泉旅館。案内された部屋は地下で、一晩中(おそらく)部屋の外からエンジン音に似た機械音が鳴り響いていたが、幸いにも疲れとお酒のおかげで寝不足になることはなかった。残り一部屋には十分に注意ですね。新たな教訓です。

【Start 9:18ロープウェイ山頂駅~9:59七色平分岐~12:12日光白根山山頂付近(昼食休憩)~13:58七色平分岐~Goal 14:32ロープウェイ山頂駅】
総行程は、距離約 7.2km、出発地点標高1990m、最高標高2578m(山頂付近)、最低標高1990m(出発地点)、移動平均速度 約1.4km/h、総所要時間5h14m(recorded by garmin、4時間10分コースのはずなのに...)