トレッキング初心者が始めちゃったブログ

【ここだけの話】『トレッキング初心者が始めちゃったブログ』 と、タイトル設定したけど、今のところ主な活動は、「山登り」、「山歩き」、要は登山ですね。これが実に楽しい。タイトル下にも書いたけど、本当に不思議なくらいにこの世界に引き込まれていく自分が突然として顔を見せた。自分はいい年齢(トシ)なので、余り危険なことをする気はないけど、若いうちにこの世界を知っていれば、もしかしたら冒険心みたいな気持ちに灯がともってしまったかもしれない。この「山の世界」、かなりお勧めである。

2018年12月1日土曜日

極寒『行者小屋』キャンプ

白く輝く八ヶ岳。目が離せません。この景色を見ながらのビール、最高でした。
先週、せっかくの連休ということで、選んだのは八ヶ岳は赤岳。今回は家内も一緒だったので、負担を減らしてあげようと思い、マイカーで登山口を目指した。しかも、美濃戸まで。赤岳はこれまでバスでしかアクセスしたことがなかったので、今回は初めての車。幸い目指す赤岳山荘はカーナビに載っていたので、ルートは問題なかったが、問題は美濃戸口からの悪路。我が愛車は1000ccクラスのコンパクトカーで、小回りには自信があるが、車高が低いので、ワイルドな林道はかなり苦手。時速10km/hにも満たない速度で、大きな凸凹道をそろりそろりと走ること30分間、なんとか美濃戸にある赤岳山荘の駐車場にたどり着くことができた。それにしても思い出すだけでも冷や汗が出てきそう。1時間の歩きを減らすことはできるものの、美濃戸までのマイカーでのアクセスは考えものだ。

南沢も北沢も歩き始めはいつもここからです。
美濃戸からは気を取り直して楽しい山歩き。今回は行者小屋でテン泊を計画していたので、南沢ルートを歩いた。これまで美濃戸からは北沢から上がって南沢から下りるパターンだったが、今回初めて南沢から登ってみた。この南沢、改めて歩いてみると、登山道がごつごつとした岩だらけでかなり歩きにくい。今回もザックには夕飯用の鍋セットと2人分のビール8本にパック酒5号までしっかりと背負ってきたため、総重量も20kgオーバー。自分ら、山歩きも楽しみだが、山で飲むお酒も同じくらい楽しみなのである。そんな訳で岩がごつごつの登山道は足に来る。それにしても噂には聞いていたが、この登山道、今年の秋の台風に相当やられたようで、谷の様相が変わっていた。いたるところに上流から流されてきたのであろう流木が溜まっていたり、新しい橋がたくさんできたりしていた。復旧に携わった方々のご苦労が窺われる。

沢はどこも荒れてました。この橋も今年設置したのかな?
歩き進めると山が白くなっているのが見えてきた。霧氷だ。山の景色に白が際立ち、とてもきれいで見とれてしまう。重い荷物を背負って歩いているので、寒さは感じなかったが、温度計を見ると-1度。時間は11時。山が見えたということは行者小屋はもう間近なので、疲れ始めていた足に再び力が湧いてきた。そして歩くこと3時間半、ようやく行者小屋に到着。

阿弥陀岳分岐から見上げた赤岳。もはや雪山の様相。
ベースキャンプを整え、さっそく赤岳に向かった。山から下りてきた登山者に山頂付近の状況を聞いてみると、雪はうっすらと積もっているだけなので、アイゼン無しでも大丈夫だという。文三郎尾根を進んでいくとだんだんと足元に雪が見え始めてきたが、確かに深さはなさそう。ただ、歩を進めるうちに家内の様子がおかしくなってきた。歩くペースが極端に遅くなっている。聞いてみると気分が悪くなってきたのだそうだ。呼吸が苦しくなり、それに伴い吐き気が出始めているのだという。家内は以前にも同じ症状が出たことがあった。金峰山(2599m)を歩いてた時のことだ。まさかとは思うけど、高山病?と思った。この時、歩いている地点はおよそ2500m付近。果たしてこの高度で高山病になるものだろうかと、この時思ったが、後で調べてみると、人によっては2000mくらいから症状が現れるらしい(Wiki情報)。こんなわけで、この日は登頂を断念したわけだが、山の楽しみはピークハントだけではないと気持ちを切り替えて、ビールの待つベースキャンプを目指した。

文三郎尾根の登山道。足元が滑らないように注意が必要です。
ベースキャンプに戻った自分たち、さっそく白く輝く赤岳や横岳、阿弥陀岳を眺めながらの山見酒。山のことについてあーだ、こーだと話しながら山を見てビールを飲む。そんな最高の時間をずっと過ごしていたかったけど、時間が進むにつれてだんだんと底冷えがしてきたので、続きはテントの中でということになった。この時、17時で気温は-6度。少し時間は早いけど、テントに入ってシュラフに体半分を入れて前室部分で鍋を炊いた。やはり外にいるのとは暖かさは段違いで、温度計を見ると0度くらい(それでも、そのくらい!)。持ってきた日本酒をシェラカップに入れてバーナーで熱燗にした。寒いところで飲む熱燗は格別。って、なんのレポートか分からなくなってきたが、この日は早めに就寝。この時使ったシュラフは、家内がイスカ・エア630EX(-15度リミット)で、自分はモンベル・アルパインダウンハガー#3(0度リミット)にシュラフカバーのセット。さすがに深夜から朝方にかけては薄ら寒くて熟睡はできずに何度も起きたが、こうしてブログを書いているということは生きて帰ってこれたということ。テン場には他にも10張りくらいのテントがあったが、朝方、どなたかが言っていたが、-10度を超えていたらしい。寒いはずだ。でも、思わぬ極寒キャンプを味わえることができた。

行者小屋のテン場。この後、しっかりと集金された。
2日目は、やはり登頂は目指さないこととして、その代わり北沢を経て下山することとした。キャンプ撤収直後、家内の身体の冷えがなかなか戻らなかったので、赤岳鉱泉に寄って、コーヒーをいただいてきた。午前中の赤岳鉱泉は登山客はすべて出払った後で、スタッフの方々が忙しそうに掃除をしていた。山小屋の誰もいない広々とした食堂で2人コーヒーを飲むという贅沢な時間を過ごし、身体も暖まってきたので、改めて歩き始めたが、北沢もやはり台風の影響が大きかったようだ。修復がまだ済んでいなかったようで、途中から山の中に入っていく旧道を歩くこととなったが、初めて歩くコースだったので、これはこれでなかなか良かったかな。後で見た鉱泉日誌によると、この日の午後に北沢ルートが復旧したのだそう。運がよかったのか悪かったのか...。

赤岳鉱泉のアイスキャンディ。山もようやく冷えてきたから完成は近いか?
ちなみに赤岳山荘駐車場から美濃戸口までの移動は、恐れていた車のすれ違いもなく、無事に下りてくることができた。やっぱり、次来るときは美濃戸口から歩くことにしよう。そう思った。さて、次はどの山歩こう。

【1日目:Start 8:17赤岳山荘駐車場~南沢(青線)~11:42行者小屋12:14~13:05文三郎尾根2553m地点~13:47行者小屋、2日目:不詳(garmin電源切れ...)】
1日目の行程は、距離約 6.3km、出発地点標高1673m、最高標高 2553m(文三郎尾根途中)、最低標高1673m(出発地点)、移動平均速度 約1.3km/h、総所要時間4h58m(recorded by garmin)なお、2日目の距離は約5km(赤線は予定ルート)

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