(前編から続く)憧れの長沢背稜の歩き、大小のピークを経て雲取山荘のテン場に着いたのは午後2時を回っていて、既に10張以上のテントがテン場を彩っていた。さすがゴールデンウィーク、それでもさらに続々と登山者が到着してくる。自分もそそくさと受付を済ませ、さっそく場所決めに走ったが、初めてのテン場といえども臆してはいられない。テン泊を快適に過ごすにはやはり場所選びが第一と何かで読んだ記憶があるので、色々物色した末、両隣、ソロの山行者に挟まれる一番静かそうな場所を選んだ。初めてとなるテント張りも、まあ無難にこなしてようやく落ち着いた。2人用のテント、ニーモ・オビは1人で過ごすには十分に快適で、これなら今日の疲れも適度に癒してくれるかもと、期待感が膨らむ。
昨日、避難小屋で意気投合した方(のちに自分はこの方を山仙人と呼ぶこととなった。)とテン場で再会し、せっかくだからテラスで一杯やりましょうということになったが、その方、下戸らしく用意した日本酒半分は結局、翌日の荷物となってしまった。それでも楽しい山談義を終え、この後、酔いも手伝って、午後7時にはシュラフにもぐりぐっすりと就寝。
昨日、避難小屋で意気投合した方(のちに自分はこの方を山仙人と呼ぶこととなった。)とテン場で再会し、せっかくだからテラスで一杯やりましょうということになったが、その方、下戸らしく用意した日本酒半分は結局、翌日の荷物となってしまった。それでも楽しい山談義を終え、この後、酔いも手伝って、午後7時にはシュラフにもぐりぐっすりと就寝。
3日目最終日、夜空に満天の星が瞬く午前3時、一人がさごそと起き出し、出発の準備を始めた。寒さ対策にとシュラフカバーとして使ったSOLのエマージェンシーヴィヴィの内側が、身体から発散された汗(水蒸気)でびっしょりとなっていることに驚き、「こりゃあ使えないな」などとぶつぶつ呟きながら、撤収作業を進めたが、出発までに1時間半もかかってしまい、日の出時間が迫っていることにやや焦りを感じながらテン場を後にした。ご来光を見ることとしていた雲取山山頂まではコースタイム30分、日の出までも約30分。朝一番から、はあはあ、ぜいぜいと息を切らし、ぎしぎしと鳴りそうな身体の各所に鞭打って、こんなにしんどかったかな?と何度も偽ピークに騙されながらようやく時間ぎりぎりに山頂に到着。頑張った甲斐あって何とかご来光を拝むことができた。大げさかもしれないがここまでの全ての苦労が報われたと思った。山に来て良かった。山をやっていて良かった。家内にもこの光景を見せてあげたい。家族がみな幸せでありますように。太陽がその顔全てを見せるまでの数分間、色んなことを考え、そして祈った。
そんな感動を若干引きずりながら、最後の下り。当初、石尾根を奥多摩駅まで歩こうかと考えていたが、荷物もまだそれなりに重かったし、身体の疲れもそれなりに残っていたため、鴨沢行きにルート変更。
そんな感動を若干引きずりながら、最後の下り。当初、石尾根を奥多摩駅まで歩こうかと考えていたが、荷物もまだそれなりに重かったし、身体の疲れもそれなりに残っていたため、鴨沢行きにルート変更。
下りはなぜだか山仙人とテントが隣りだったトレラン兄ちゃん3人で下りることとなり、自分が先頭に指名された。本音を言えば、足の状態もあったので、いつものようにゆっくりと写真を撮りながら歩きたかったのだが、何せ相手は山仙人とトレラン兄ちゃん、飽きさせるのも失礼かと思い、弱った身体にまたまた鞭打って頑張った。もちろん所々で写真は撮ったものの、ぐんぐんスピードを上げ、鴨沢に着いたのは9時前。おかげで身体のあちこちが悲鳴を上げ、途中、自分大丈夫か?と思うこともあったが、何とか無事に下りてくることができた。本当はこういう歩き方、良くないんだけどね。でも、鴨沢に着いたときはそれなりの達成感もあったり、自信にも繋がったので、それはそれでよかったのかとも思う。最後は奥多摩駅で2人と別れ、一人自分はもえぎの湯で3日間の垢を落とし、その後、蕎麦屋で一杯飲みながら、山の余韻を味わった。この3日間、楽しいことばかりではなく、様々な不安や身体の痛みもあったが、それらをひっくるめて最高の山歩きだった。次はいつ行こう、どこに行こう、そんなことも考えながら、1杯が2杯に...。そうそう、次回からは山に酒を持っていくことはよそう。重いし、下りてからのこの瞬間をより楽しむために。できるかな?頑張ろう。
初めてづくし『奥多摩最深部』2泊3日の山歩き(前編)
〃 (ウトウノ頭編)
〃 (長沢背稜編)
初めてづくし『奥多摩最深部』2泊3日の山歩き(前編)
〃 (ウトウノ頭編)
〃 (長沢背稜編)
うわっ、テントの行列だ。
返信削除朝、早いんですね~。
そう、ビールは、冷えてないので、どうかとおもったんですが、
夜は、冷えるから、結構飲めたりして、、
最高の山歩き、充実した、連休になりましたね。
青空
ビールは山小屋で買いました。レギュラー缶が500円もするんです!
削除でも、ほっと一息のときの一杯は格別ですね。ちゃんと冷えてましたよ。
ただ、それ以上に山歩きはやめられません。楽しすぎます!