この季節、「歩くなら雪山でしょ!」ということで、日帰りでも行けて、しかもおそらくは登山者も多く、比較的安全度の高い山を探していたところ、見つけたのが今回歩いてきた山『御在所岳』です。
この山はスキー場もあって、事前に調べたところ営業もしているようなので、「まあ、少しくらいは雪は踏めるだろうね」程度の軽い気持ちで臨みました。この地域は今住んでいる町の南側に位置していて、どちらかと言えば温暖なイメージがあるので、正直、雪山歩きになるのだろうかと、半信半疑な気持ちで夜明け前、始発電車に乗り込みました。
電車をいくつか乗り換え近鉄湯の山温泉駅に到着し、バスに乗り込もうとしたら、事前に調べていたバスが夏期用の時刻で、この時期はこのままだと1時間半もバスを待たなければならない。そこで駅前に停まっていたタクシーに登山口までの料金を聞いてみたら、1,470円だという。思ったより安価だったので、タクシーで登山口のバス停まで行ってもらうことに。しかもタクシーの運転手さんが言うには、登山口のバス停と思っていた湯の山温泉バスターミナルは廃止になっていて、今はロープウェイ乗り場がバスの発着場になっているらしい。いやぁ~、Web情報はきちんと調べないと怖いものです。といいながらも、今回の登山ルートはすべてWeb任せ。紙の地図は持っていません。冬山をなめ切っているとしか言えないこの準備、自分で言うのもなんですが、あまりお勧めできません。
さて、この日の天気予報は晴れ、たしかに空を見上げると晴れてはいるものの、山だけが厚い雲にすっぽりと包まれています。歩いているうちに晴れてくれるといいなと思いながら、この日の山歩きをスタート。歩き始めから30分は舗装道歩きがつづきます。ここは湯の山温泉、初めて訪れましたが温泉宿がたくさんあり、立派な温泉街です。いつか温泉目当てに来てみたいなと思いながら、早朝の8時前、町の中をきょろきょろしながら歩きましたが、ザックを背負っていなければ、間違いなく不審者でしょう。
登山口に入ると、ややしばらく雪はありませんでしたが、30分ほど歩き、ちょうどロープウェイの下をくぐり、急登が始まる辺りから雪が多くなってきたので、アイゼンを装着しました。雪山では、このアイゼンの装着タイミングがとても重要だと思っていて、今回もこの後、やや岩が露出はしていましたが、結果的に正解だったと思います。
登りで歩いたルート、中道と呼ぶそうで基本、急登で奇岩が多いとの触れ込みですが、その分、足元もなかなかの岩歩きを楽しめます。アイゼンを着けながらの雪と岩のミックスは慎重に歩を進めなければならないし、何事もなかったから言えるけど、一歩間違ったら大変なことになりかねない歩きです。特にキレットと呼ばれる下りは、楽しかったけど、相当に気を使いました。
キレットを過ぎると、さらに急登は強くなり、途中でトレッキングポールからピッケルに変えるほどで、まさかこの日、本格的な雪山を味わえるとは思っていなかったので、登りながら充実感を感じながら久しぶりの山男モードに入り込み、息も大きく弾ませながら待ちゆくミッションを次々とクリアしていく気分だった。そして、ようやく最後の急登を登り切り尾根に登り切った。
と、その時、たくさんの笑い声が聞こえてきた。なに?登り切った先には、大勢のスキー客や観光客。そう、ここはロープウェイで山頂付近まで登れる山。大勢の人が軽装で行けるし、さらに歩いた先には大勢の子供たちがそり遊びをしているではないですか。雪山歩きを楽しめたのは良かったですが、正直、興ざめです。たくさんのファミリー客の中をアイゼン、ピッケルおじさんが歩いている光景、やや異常ですかね。もちろん、ほかにも登山者は歩いていますが、なんだか、恥ずかしさも感じます。その後、整備された通路のような雪道を山頂まで行きましたが、途中、横に並んで歩いたのは4~5歳くらいの女の子。山頂では、もちろん準備していたカップ麺は出せずじまい。さすがにこの状況ではカップ麺をすすることはできないですね。
おはようございます。雪の御在所、拝見させて戴きました。
返信削除体力故にいつかは夏山で登りたいと思っています。
冬はゲレンデがあるのでこんな感じになるのですね。
生きてりゃハッピィ♪様、コメントありがとうございます。
削除っていうか、いいお名前ですね。確かにです。
雪山はいいですよ。とにかく山が最もきれいな季節だと思います。ただ、この日は曇っていて、いまいちでしたが...。