冬山、遭難、死、家族、色々なことを考えさせてくれる一冊です。 |
「冬山ではいかなることがあっても、午後に行動を起こしてはならない。」小説『冬の掟』の一節である。冬の八ヶ岳は硫黄岳頂上付近、リーダーの池下昇平はそんな掟を破り、隊員二人を従えて日が暮れた中、猛吹雪により進路を見失い絶望的な瞬間を迎えようとしている。硫黄岳頂上付近は広く開けていて吹きっ晒しになるので、強風時の風当りは凄まじいらしい。ましてや暗闇に吹雪ともなると、考えただけでもぞっとする。
歩いたこともない自分がなぜそこまで言うかというと、実はこのルート、この冬歩こうと思っていて、地図やブログなどを見てイメージトレーニングを何度も繰り返していたから。ただ、自分が歩こうとしていたルートが物語とはいえ死の舞台になっていると、さすがにハッとする。正直ビビる。だからもう一度、計画に無理がないかを練り直すこととした。まだ死ぬわけにはいかないからね。
さて、今回読んだのは新田次郎の短編が10作収められた新装文庫本で、元々は昭和53年に刊行されたものらしい。本のタイトルにもなった『冬山の掟』は、最近、自分の頭の中の大部分を占めていた冬山歩きと偶然シチュエーションがダブったので特に印象に残ったが、これ以外もみな冬山、しかも冬山遭難に関係する作品ばかりで興味深く読むことができた。また、時代背景が昭和前半期なので、登山用具などの名称が現在のそれとやや違っていて、これもこれでなかなか面白かった。シュラーフザック、ウインドヤッケ、アノラック、ルックザック等々、現在でいうと...分かるかな?
こんばんは、
返信削除冬山、恐ろしいです。
天気予報を見てから行きますが、
昨年、面白山で夕方になったとき、つくづく思いました。
アクシデントがあったらビパークしなければなりません。
おひとり様では、さらに危険が増しますね。
冬山の魅力も多いですが、、、、
安全に行ってきてね~
アノラック、ルックザック?なんでしょ
青空さん、いつもどうもです。
削除確かに冬山は細心の注意を払っても、条件次第では恐ろしい結果を招きかねない山歩きだと思います。ビバークはしたくないですものね。自分も天気の良い日に歩きたいものです。
アノラックはハードシェルとかでしょうか、ルックザックはリュックサックですね。意外に普通な答えでスミマセン...。