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山頂には「1336-41+9」の表示が。この意味は...。 |
プチ情報の二つ目は、武甲山の標高についてです。この山は、その全貌を見ると分かるように、掘削により山の北側斜面の地肌が露わになっている。この山、山全体が石灰岩でできているらしく、その石灰岩を採掘するために、100年くらい前から山が徐々に削り取られてきたようです。
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山頂標識の足元にひっそりと佇む石造りの標識。 |
これらの石灰岩は、主には首都インフラ整備のためにコンクリートとして使用されてきたようで、もしかしたら、東京の首都高、環八などの幹線道路や、都庁や丸ビルなどの高層ビル、さらにはベイブリッジなどの橋梁にも武甲山の石灰岩がコンクリートとして使われているのかもしれません。そう考えると、東京の至るところに武甲山の魂が宿っているのかもしれないですね。
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武甲山の全容をお見せしたかったが、この日はあいにくの雲。 |
さて、標高の話に戻りますと、1979年の「最後の山頂を踏みしめよう市民ハイク」を最後に、翌年には山頂部の掘削が始まり当時の山頂(1336m)は姿を消すことになったようです。武甲山を街のシンボルとして毎日見てきた当時の地元の方々の気持ちを察すると、胸が締め付けられる気持ちになりますね。
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山頂の武甲山御嶽神社の社殿。 |
そういう歴史を積み重ね、現在の武甲山があるようで、そうはいっても、今もまだ掘削作業は続いているわけですから、今後も武甲山はその姿を変貌させていくのではないでしょうか。やむない事情があるのでしょうが、1人の山好きオヤジとしては、なんとも複雑な思いを持ちます。
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この日は濃い霧が山を包み込んでいました。 |
現在、武甲山の標高は1304m。山頂には石でできた小さな目印があり、そこには、1336-41+9との表示がありますが、これはもともとの標高から41m削られ、その後の測量で9m高いことが分かったという意味らしいです。もしかしたら、もともとの標高は1345mあったかもですね。まあ、今となってはあまり意味のない推測なのかもしれませんが。
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登山道でいつも目に付くマムシグサ。猛毒だそうです。 |
ちなみにこの山は日本200名山の一つです。日本200名山は1984年に設定されたらしく武甲山の山頂が削られた後に設定されたものですが、その前に日本300名山が1978年に設定されていて、これには武甲山は選定されていません。何やら大人の事情を感じますね…。では、そろそろこの辺で。
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浦山口駅近くの湧き水で手を洗っていたら、おやっ、かわいい。
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