トレッキング初心者が始めちゃったブログ

【ここだけの話】『トレッキング初心者が始めちゃったブログ』 と、タイトル設定したけど、今のところ主な活動は、「山登り」、「山歩き」、要は登山ですね。これが実に楽しい。タイトル下にも書いたけど、本当に不思議なくらいにこの世界に引き込まれていく自分が突然として顔を見せた。自分はいい年齢(トシ)なので、余り危険なことをする気はないけど、若いうちにこの世界を知っていれば、もしかしたら冒険心みたいな気持ちに灯がともってしまったかもしれない。この「山の世界」、かなりお勧めである。

2023年11月5日日曜日

初敗退、奥三河の名峰『三ツ瀬明神山』

山歩きを始めて何年か経ったけど、先日、初めて登頂を断念して引き返した。いわゆる敗退である。

言い訳するわけではないけど(てか、言い訳するけど)、この日は朝から変だった。まず、朝、いつも通りに準備を整えてから部屋を出て、いつものコンビニでいつものサンドウィッチとかを買って地下鉄の駅に向かったのだけど、①ここで定期券を忘れたことに気づいて部屋に戻った。このとき、予定電車発車まであと9分。部屋が駅から近いからなんとか間に合ったけど、朝から走った。次に電車に乗ったのはいいけど、②乗り換え案内アプリの指示を無視して定期券利用を優先したルートをとってしまったため、次に乗ろうと思っていた新幹線に危うく乗れないところだった。そしてまた走った。安心したのも束の間、新幹線を降りて乗り換え電車に乗ろうと思ったんだけど、③アプリの乗り場表示を信用しすぎて、実際の乗り場が違っていることに気づかず、乗ろうとしていた電車を乗り過ごしてしまった。結果、1時間、駅ナカのプロントで時間を潰した。ようやく電車に乗れて、その後、バスに乗り継ぎして、歩いて、ようやく登山口に到着したが、気が焦っていたためか、④登山道を見つけることができず、行けるかもと思って林道をひたすら登ったが、行き止まりに着いたところで、「やはり、ダメだったか」と、観念した。結果、30分くらいのロス。心もそれなりにやられました。

このあと、登山口まで戻り登り始めたが、帰りのバスの時間を考えると微妙になってきたので、「今日は行けるところまで行こう」と、方針を定め、ピークハントではなく、山歩きを楽しむことに専念した。とはいえ、歩きながら考えていると、そもそも今回の山歩きは、数日前に急に思い立ち、2日前にこのルートにたどり着いたくらいだから、情報収集不足は否めない状態での決行だったなと、やっぱり自分の性格からして、じっくりと考え抜いてからの計画ができなかったことにもともとの原因があったのかなと、反省山行になってしまった。

さてこの山、まずは沢沿いの登山道をぐいぐい登っていくのだが、その後、尾根にたどり着くと谷から出たこともあって、周りが明るくなり、すると目の前にドーンと岩壁が目に入ってくる。

久々に岩壁を目の前にしてテンションが上がってくるが、見るだけではなく、ここから登山道も一変して、岩登り要素が加わってくる。随所にロープ、鎖場、ハシゴが出てきて、久しぶりのよじ登り感をドキドキしながら味わうことができて、一人静かに感動した。

その後、急登が落ち着いてからも岩尾根や、やせ尾根といった感じが続き、ハアハア息を弾ませる山歩きとは違う山登りを楽しんだが、残念なことにだんだんと折り返しの時間が迫ってきた。六号目にたどり着くと、山頂まで1kmとの表示。往復でおそらく1時間、行こうと思えば行けないことはない。ただし、最終バスの時間はギリギリだ。

来るときに乗ったあの乗合バス的なあの超ローカルバス。途中のバス停で、時刻よりも早く通過する可能性は十分にある。そんなことを考えると、ここで戻ることが正解なのだろうと判断し、戻ることとした。岩や崖のある興味深い山域で、このあとのコースには未練が残るけど、いま、ここで山にいるだけで十分に楽しめてます。あまり欲深くすることは、いいことはない。これまでの人生で得た教訓をここで思い出し、戻りの山歩きを楽しむこととしました。

下りはゆっくり慎重に歩いた。鎖場も落ち着いてしっかりと降りることができたし、後半はポールを出して、安全第一で歩いた。六号目の判断は、こうした心の余裕面にも影響していると思う。やはり山歩きは、余裕を持った行動がいいと、歩きながら何度も自分に言い聞かせた。

その後、無事に登山口を出て、あとはバス停までのロードを約40分歩くだけ。舗装道歩きではあるが、周りは山。道路沿いに続く小さな集落も普段目にすることのない光景。里の季節は秋真っ盛り、木々の葉も少しずつ色づき始めている。こんな歩きも悪くはない。自分もいずれ、体力が落ち、山歩きができなくなるかもしれない。

でも、こうした歩きなら続けられるかも、そんなことを考えていたら、後ろから来たクルマが目の前で止まり、「乗って行きませんか」と、誘ってくれた。たしか、登山口に停まっていた車だ。自分より先輩と思われる優しそうな男性、ご好意に甘えることとして、同乗させていただいた。行き先を告げると、同じ方向のようだったので、途中まで乗せていってもらうこととなり、車の中で話を伺うと、地元の方らしく、山は毎週歩いていて、三ツ瀬明神山は、若い頃から何度も登ったということ、仲間と一緒に日本全国の山もいろいろ歩いていることなど、初めてお会いする方なのに、山という共通の話題で話が弾んでしまった。こんなところでも、山っていいなとジーンとくる。結局、来た時の駅よりもずっと家に近い側の駅近くまで送っていただき、また、どこかの山でお会いできるといいなと思いながら、別れを告げた。それにしても、本当に助かった。

こうして、この日の山歩きは、いろいろあったが、楽しく終えることができた。ああ、山って、本当にいいなと、毎回、胸のあたりが暖かくなります。

さて、次はどの山歩こう。


▽ ヤマレコ情報(山行記録にリンク)

GPS 04:33 距離 11.5 km 登り 740 m 下り 729 m


0 件のコメント:

コメントを投稿