トレッキング初心者が始めちゃったブログ

【ここだけの話】『トレッキング初心者が始めちゃったブログ』 と、タイトル設定したけど、今のところ主な活動は、「山登り」、「山歩き」、要は登山ですね。これが実に楽しい。タイトル下にも書いたけど、本当に不思議なくらいにこの世界に引き込まれていく自分が突然として顔を見せた。自分はいい年齢(トシ)なので、余り危険なことをする気はないけど、若いうちにこの世界を知っていれば、もしかしたら冒険心みたいな気持ちに灯がともってしまったかもしれない。この「山の世界」、かなりお勧めである。

2017年7月20日木曜日

初歩き南アルプス『鳳凰三山』(1日目、苦闘編)

工事中のドンドコ沢入口付近。鳳凰三山山頂付近は雲に包まれている。
またもやご無沙汰のブログ投稿。というのも、引っ越しという我が家的には大プロジェクトを実行していたからで、好き好んでサボっていたわけではない...。いやこれホント。
そんな引っ越しの後始末がまだ残る中、でもせっかくの連休。家族の白い眼とブーイングが鳴りやまぬ中、強行してきたのは南アルプスは『鳳凰三山』。この山はこれまで何度ともなく計画を立てていたものの、雨によりなかなか歩くことができなかった山で、自分にとっては目下の目標としてきた山。なので、今回の実現はひとしおの感動があった。
山をやっている方は『鳳凰三山』と聞くと、南アルプスの中でも前哨的な位置づけにあるイメージを持つだろう。自分も同様で、南アルプスを代表する甲斐駒ケ岳や、北岳などの3000m峰に先立って挑む山、そんなあいさつ程度の気持ちで臨んだが、いやいや、この山、山頂に至るまでの樹林帯の深さや稜線に辿り着いてからの眺望のすばらしさは、あいさつ程度で歩くには失礼極まりない、れっきとした日本アルプスの山だと身をもって体感することができ、苦しみながらも実に充実した素晴らしい山歩きとなった。

登山口のある青木鉱泉。下山したらお風呂に入ることを楽しみに、登山道に向かう。
まずは登山口へのアクセスだが、JR中央本線の「韮崎駅」から山梨中央交通が運行している季節限定の登山バスに乗り込み、青木鉱泉へと向かう。青木鉱泉はWebで見た通り古めかしいながらも落ち着いたたたずまいの温泉(?)宿で、山を下りたら一度は入ってみようと、下山後の楽しみを抱えて、午前8時30分、その宿の脇が入口となっている「ドンドコ沢登山道」に踏み入った。このコースの見どころは沢沿いを歩くことから水との触れ合いがあることで、途中、いくつもの滝を見ることができ、夏山にとってはありがたい涼を所々で味わうことができるコースとなっている。
そうは言ってもこの日は2か月以上ぶりの山歩きでトレーニング不足は否めなかったし、気温も相当上昇しているので、歩き自体に多少の不安はあった。一方で登山口付近に駐車してあった自動車の台数から見ても相当の登山者が山に入っているようで、テン場25張りが最高という公式ホームページの情報からしてもそんなにゆっくりとできる山歩きではないことは分かっていたから、滝見にはそれほど固執せずに歩いていこうと決めていた。
ただ、歩いてみると、やはりと言うかとにかく暑い。下界は35℃にもなるというこの日、登山口が1100mといっても、うっそうとした樹林帯の登山道は風が通らずむしむしとした状態。ゆっくりと歩いていたにもかかわらず、シャツ全体が汗でびしょ濡れになるほどで、途中の渡渉の際などには冷たい川の水で顔をバシャバシャと洗うのがとても楽しみだった。しかも登山道はなかなかの傾斜で、それが結構続く。いろいろなブログで「きつかった」的な投稿がされていたことをふと思い出し、根拠のない自信から「それほどでもないだろう」と高をくくっていた自分。途中、何度も高度計を見ては、目指す鳳凰小屋の標高およそ2400mに辿り着くにはまだまだだと、深い樹林帯が続くこのコースの厳しさを身をもって知った。やはり南アルプスはそんなに甘くないんだなと、一人歯を食いしばりながらひたすらに今日の宿、鳳凰小屋を目指した。

樹林帯のつづく登山道。汗だくになりながらも今日の宿、鳳凰小屋を目指す。
ほぼ一貫して急登が続く樹林帯の登山道をやや脱水症状ぎみになりながらヘロヘロになり歩き続けて約5時間。1300mの標高差を登り詰め、午後1時30分に目指すは鳳凰小屋に辿り着いたが、ここで衝撃の事実、なんと早くも恐れていたテン場満杯の事態。さらに恐ろしいのは、そうしたテン場にありつけなかった登山者は専用の部屋に素泊まりで詰め込まれることになった。ああ、テントなら自由な空間が800円で手に入れられたのに、この専用部屋は6畳間に12人が2500円ですし詰めに(涙)。そうなれば早く寝たほうが勝ちと、持参した缶ビール2缶とウイスキーを一人テラスでグビグビっと飲み、午後5時過ぎには早々とシュラフに潜り込んだ...。まではよかったけど、大半の人がお休みタイムとなる8時過ぎにはその騒がしさで目が覚め、さらにはすし詰め状態の部屋が恐ろしく暑くなっていることに気付き、しかも真っ暗な部屋の中であちこちで得体のしれない生き物(おそらく虫)がバッタバッタ、バサバサと飛び回り、それがたまに自分の顔にまとわりつき、酒の勢いがなくなった自分にはとても寝られる状態にはなかった。最悪の小屋泊まりとなってしまった。そう言えば小屋のオヤジさんが言っていたけど、1年で1番の宿泊者の多い日だそう。なんてこった...。
今日の宿、鳳凰小屋に到着。ただし、この日の夜は山小屋最悪の夜が待っていた。
まあ、そんな中にありながらもウトウトして気が付けば翌朝3時前、今度は周りがご来光狙いでざわつき始める。自分はそうした予定にはなかったけど、もう寝てられないなと一緒に起きることとした。そう、2日目の始まりである。→「2日目、縦走編」につづく。

【1日目:Start 青木鉱泉~ドンドコ沢~鳳凰小屋(赤線)】
総行程は、距離5.3km、出発地点標高1100m、最高標高2400m(鳳凰小屋)、最低標高1100m(おそらく青木鉱泉)、移動平均速度 約1km/h、総所要時間5h00m(GPS端末故障のためおおよその数値)

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2017年5月19日金曜日

奥秩父から奥多摩まで2泊3日の山旅(3日目)

山行3日目、奥多摩小屋の朝。この日の楽しい山歩きを富士山が約束してくれているよう。
(2日目から続く)
さて、今回の山行も最終日。この日も目覚めたのは午前4時半。昨夜も一晩中、人の歩く足音で何度も起こされてしまった。しかも木の根がひどいテン場。でも、連日の疲れもあってか、それでもまあ、よく寝られた方かな。疲れも十分にとれたし。自分、結構すごいな...。
3日目のこの日は、奥多摩小屋からJR奥多摩駅まで石尾根をひたすら下る約20kmのコース。山行最終日なので、ゆっくりとじっくりと楽しんで歩こうと、朝日まぶしく富士山が微笑む中、奥多摩小屋を後にした。まず目指すのは七ッ石山(1757m)、昨日までの2日間で約30km歩いてきた足は歩き始めからパンパンといった感じで、ブナ坂からの登りがかなり応えたが、昨日会得した歩行法で着実に山頂に辿り着いた。この石尾根、七ツ石山を過ぎてから尾根道と巻き道の選択ができるのだが、疲れた体に鞭打って「せっかくだから」と、尾根道をチョイス。足がパンパンなのに尾根道、もう訳が分からない。ただ、この尾根道、展望がハンパない。歩き始めてすぐに「ああ、こっちを選んでよかった~」と疲れも吹き飛んだ。というのもこの石尾根は、防火帯になっていて尾根道が結構広い幅で木が生えていないので、何度も言うようだがホント展望がよくて、しかも美しい。

見通しが効いて気持ちの良い石尾根の尾根道。
その後、高丸山(1733m)、日蔭名栗山(1725m)といったアップダウンを経て鷹巣山避難小屋に到着。ここでは、飲み水を補給するために寄ったんだけど、ここの水場も避難小屋から200mほど下った場所にある。だから、重いザックは避難小屋にデポして駆け足で往復。だいたい10分弱で行けたかな。その後、およそ2年ぶりの鷹巣山(1736m)へ到着。ここも人気の山だけあって、まだ10時そこそこなのにすでに10人以上の登山者が各々に食事をとったり展望を楽しんだりしながら休憩している。みんないい顔してる。
かくいう自分は先がまだ長いので、ぐびっと水を一飲みし、そそくさとその場を後にした。すでに4時間近く歩いているのに道のりとしてはまだ半分も歩いていない。

鷹巣山から奥多摩の山々を望む。遠くには富士山も。
その後、徐々に高度を下げていって六ッ石山(1478m)で昼食をとったあと、この日最後のピーク、三ノ木戸山(1177m)をクリアした。これでこの日一日で一体いくつのピークを踏んだのだろう。有名峰でなければアルプス級の高山ではないけど、身体の疲れに反してこの日の縦走は気分がいい。思い返せば、昨日までの登山道はちゃんとした尾根道を歩くことがなく、なんとなくうっそうとした巻き道を延々と歩いてきた。それはそれで悪いとは言わないけど、この日こうして開けた尾根道を歩いて改めて思ったのは、「山はやっぱり展望だ」ということ。自分の中で山歩きの楽しみのかなりの割合で展望を期待していることがはっきりと分かった。次に山行を計画する際も展望の効いた山を歩くこととしよう。
さて、最後の下りは、さすがの石尾根も奥多摩特有の植林域に入り、勾配もきつくなってきた。これほど長い時間、下り坂を歩いていると、さすがに後半は踏ん張りがきかなくなってきて、足元もふらふらしてくるが、何とか頑張って無事に奥多摩駅に下りてきた。5月初めなのに下界はなんて暑いのだろう。早速いつもの酒屋に寄り、下界は下界の楽しみを「ゴクリ」っと。これはこれでいい!そのあと、混んでいるだろう「もえぎの湯」は避けて、一度行ってみたかった「玉翠荘」(ぎょくすいそう)へ。ただここもゴールデンウィークの力は及んでいて、団体さんが休憩室を占領していた。まあ、休憩室は今度来た時に入ってみようと、とりあえず3日分の垢だけを落として建物を出た。そのあと帰路に就くためJRホリデー快速に乗ったが、車内は大混雑で最後まで立ちっぱなし。下界はやっぱり大変だ...。

休憩室は入れなかったけど、温泉はよかった。また来てみたい玉翠荘さん。
今、こうして山から下りてきて2週間経つが、最初の1週間は足のどこかが日替わりで傷んだ。筋肉痛というよりも痙攣があったり膝が痛んだり。足先のしびれに関しては今でも取れないでいる。やはり、ちょっと無理をしたようだ。去年はこんなことなかったのに...。今回の山行でも毎度同じことを反省することとなってしまったが、「もっと体を鍛えなきゃ」ですね。でも、そんなこんなもひっくるめて最後に一言、「やっぱり山はイイ!」ですね。


【1日目:Start 新地平BS~雁峠~笠取山~唐松尾山~Goal 将監小屋】(青ライン)
距離14.9km、出発地点標高1065m、最高標高2109m(唐松尾山)、最低標高1065m(出発地点)、移動平均速度1.7km/h、総所要時間8h17m
【2日目:Start 将監小屋~飛龍山~雲取山~Goal 奥多摩小屋】(紫ライン)
距離15.0km、出発地点標高1744m、最高標高2077m(飛龍山)、最低標高1744m(出発地点)、移動平均速度1.7km/h、総所要時間8h44m
【3日目:Start 奥多摩小屋~石尾根~Goal JR奥多摩駅】(赤ライン)
距離19.3km、出発地点標高1746m、最高標高1757m(七ツ石山山頂)、最低標高348m(JR奥多摩駅付近)、移動平均速度2.2km/h、総所要時間8h24m
(いずれもrecorded by garmin)

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2017年5月16日火曜日

奥秩父から奥多摩まで2泊3日の山旅(2日目)

夜明け直後の将監小屋テン場。正面に見えるのは大菩薩嶺だろうか。
(1日目から続く)
さて2日目。前の晩はお隣のテントからの強烈ないびきや、夜中なのにテントのそばを歩く人の足音、さらにはシカなどの野生動物を追い払うためなのだろうか、爆竹の爆音などによって、熟睡などできるはずもなく何度も目を覚ましたが、それでも体の疲れは十分とれた。朝、シュラフから出たのは4時半、朝もやがこの日の晴天を予感させた。正面に見えるのは大菩薩嶺だろうか、富士山はまだ見えない。仕事の日の朝とは違って起きた瞬間から目はやたら冴えている。長い一日を乗り切るために早速朝食をと、アルファ米に生卵、フリーズドライのおかずスープに甘いココアまでいただいて体調はすこぶる快調。ただ、そうこうしているうちにテン場を出発したのは6時半。周りを見渡すとほとんどの人が出発していた...(涙)。

こんな橋がたくさんある。中には高度感でドキドキモノの橋も...。
2日目のこの日は、以前から奥多摩側から見てて一度歩いてみたかった飛龍山(2077m)からお馴染みの雲取山(2017m)を経てこの日の宿泊場所、奥多摩小屋までの約15km。行程としては、将監小屋を出てから、まずは飛龍山まで、ただただひたすらにアップダウンの少ないトラバース道を歩き続けるといった感じで、多少荒れた登山道は所々に崩落地帯があったり両側切れ落ちた手摺のない橋があったりで、奥多摩の整備された登山道育ちの軟弱登山者の自分にとっては決して歩きやすい登山道とは言えない状態だった。ただ救いだったのは、所々で展望が効いたこと。富士山がずーっとこちらに微笑みかけてくれていたので、そんな登山道でも飽きることなく頑張り続けることができた。特に飛龍山手前の禿岩の展望は最高で、富士山はおろか南アルプス、その他よく分からないけどたくさんの山々を眺めることができた。あの山域にあってあの場所は、実に気分爽快である。

禿岩から望む富士山。ここは実に開放感があって気持ちも晴れます。
その後、藪漕ぎのような飛龍山への登りと展望のほとんど効かないその山頂に期待を裏切られたのち、次に目指すは我が故郷、雲取山(なんちゃって)。途中、狼平という開けた鞍部で栄養補給し、あっ、ちなみに今回の山行では一食に一個、必ず生卵を混ぜている。だから生卵は全部で6個も持ってきた。家内に教えたら、「サプリでいいんじゃない」だって。次回からそうしよう...。まあ、そんなことはどうでもいいが、その後、三条ダルミから雲取山山頂を目指したが、これが結構きつかった。でも、この登りで自分の山歩きとしてはとても貴重な一つの気づきがあった。聞けば当たり前のことだけど、それは「とにかく小股で少しずつ登っていくこと」。この歩行法のおかげで疲れにくくなったし、ペースは遅いけど安定して着実に前進できるようになったので、結果的に今までよりも登りのスピードは上がったと思う。この三条ダルミからの登りもこの歩行法で、もちろん辛かったけどしっかりと歩きぬくことができた。一年ぶりに雲取山の山頂に着くと、さすが人気の山だけあって登山者が大勢。特に今年は2017年なので、標高2017mの雲取山は人気があるらしい。そんなこともあってか、うわさには聞いていたけど、山頂標識が新しくなっていた。しかも立派な石造り。さすが東京都。

人気の雲取山山頂。石造りの山頂標識が真新しい。
さあここまで来ると、あとは奥多摩小屋まで小一時間下るだけ。以前から泊まってみたかった奥多摩小屋のテン場、この日は100張り以上もあっただろうか。とにかく混んでいた。受付を済ませてからテントを張る場所を探したんだけど、なかなかいい場所が見つからない。このテン場、よくよく見ると広さの割に平らな部分が少ないんじゃないかな。やっと見つけた場所も木の根がひどかったけど、まあ何とかなった。それとこのテン場、水場がやや遠いのが厄介なところだと感じたし、それと汚い話になっちゃうけど、トイレがかなり汚れている。しかも箱が3つしかない。あのテント数で3つはないよね...。だからこの日も早々とトイレを済ませ、19時過ぎには就寝し翌朝4時半には目を覚ましトイレを済ませたので、渋滞にはハマらないですんだ。トイレの話しで終わっちゃったけど、2日目はこんな感じで終了~。しつこいようだけど、残念ながらトイレの汚さは山小屋としてはポイントダウンですよね。何とかしてくださいよ。奥多摩小屋さん。
(3日目へ)
この日は大混雑の雲取小屋テン場。こんな感じのテン場が延々続く...。
【1日目:Start 新地平BS~雁峠~笠取山~唐松尾山~Goal 将監小屋】(青ライン)
距離14.9km、出発地点標高1065m、最高標高2109m(唐松尾山)、最低標高1065m(出発地点)、移動平均速度1.7km/h、総所要時間8h17m

【2日目:Start 将監小屋~飛龍山~雲取山~Goal 奥多摩小屋】(紫ライン)
距離15.0km、出発地点標高1744m、最高標高2077m(飛龍山)、最低標高1744m(出発地点)、移動平均速度1.7km/h、総所要時間8h44m

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2017年5月14日日曜日

奥秩父から奥多摩まで2泊3日の山旅(1日目)

直登の登山道が印象的な笠取山。頂上付近の傾斜が急で怖かった...。
このゴールデンウィーク、2泊3日で山に籠ってきた。歩いてきたのは奥秩父は西沢渓谷近くの新地平からJR奥多摩駅までの約50kmの縦走コース。新地平の登山口にはJR塩山駅から山梨交通バスで新地平バス停で下車して入るのだが、この日はさすが晴天のゴールデンウィーク、電車もバスも大混雑で、車内でじっとこらえながら「早く静けさがほしい」と願っていた。
登山口からは、中学生や高校生の登山部だろうか、たくさんのパーティーが軽やかな足取りで20kgの装備で足取りの重いオジサンを次々と追い越していった。それにしてもこのコース、計画段階では「おそらく人は少ないだろう」と高をくくっていたが、若者たちでいっぱいだった。たぶん中高生の登山部は日本アルプスや八ヶ岳といった人ごみの予想される人気エリアを避けてここに集まってきたのではないかな。確かにこのコースは危険個所もないし、そういう意味でも登山研修的な山行はしやすいのだろう。
さて、1日目は笠取山(1953m)や今回の山行を通して最高峰の唐松尾山(2109m)をクリアしてから最初のテン場のある将監小屋までの約15km。歩き始めがバスの時間の関係から9時半となってしまうので、日没のリスクを避けるため、なんとしても18時までにはテン場に着きたかった。そんな気持ちを抱きながらの歩きだったので、ゆったりとした山歩きというわけにはいかなかったが、山歩きで焦りは禁物。この日は、急ぐ気持ちを抑えながらの山歩きとなった。

登山者で賑わう雁峠。正面に見えるのは笠取山。
登り始めからひたすら沢筋の作業道を歩いたあと、5kmくらい経ってからようやく登山道らしくなってくる。最初の目標地点でもある雁峠はベンチもあり休憩場所としてはちょうどよく、登山部の皆さんも大勢休憩していた。自分はというと、休憩もそそくさにあわただしく出発。すぐに荒川、富士川、そして多摩川に分かれる分水嶺に来たかと思うと、左手に笠取山が目に入る。写真では何度も見ていた山だが近づいていくうちに頂上付近の急勾配が気になり始め、標高差120mを一気に直登する登山道の終盤には「自分はやっぱり高いところが苦手だったんだ」と、久々に思い知らされてしまうほどの恐怖感を味わってしまった。なかなか侮れないです笠取山。この山を下りてからは巻き道との分岐に出合ったが、時間のことが気にはなったものの、せっかくなので尾根道をチョイス。ただここからのコース、途中、今回最高峰の唐松尾山を経るもこれといって大きな見どころもなく、しかも尾根道といっても微妙に芯を外された感の登山道をひたすら歩くって感じ。

ひっそりとした登山道。笠取山を下りてから将監峠までで出会った登山者はたった一人!
歩き詰めてようやく将監峠までやってくるとこの日のゴールはもうすぐ。ここまで来ると、ようやく一日を振り返る余裕も出てきたが、それにしても雁峠まではあんなにたくさんの登山客がいたのにも拘らず、尾根道の分岐からすれ違ったのはたった一人という、後半は実に静かな山歩きとなった。距離がある割に唐松尾山山頂の展望のないひっそり感のハンパない様子、このコースの登山者の少ない理由(わけ)はそこにあるような気がした。マニアが好むコースなのかな?ここは。

段々畑のような将監小屋のテン場。ほぼほぼ満杯だった。
将監峠を下りると誰かが言っていた「段々畑」のようなテン場が現れ、10分かかることなく本日の宿泊場所、将監小屋に到着。時刻はちょうど17時で、何はともあれ1日目は無事に目的地に辿り着くことができた。よく頑張った。本当はここで「お疲れさん!」とビールでも飲みたかったところだが、去年のGW山行とは違って、今回はアルコール抜きで行こうと決めていた。重さ対策もあったし山籠もり感も味わえるから。だからこの日も小屋で売っていたとても冷えていそうな缶ビールには目もくれず(って、しっかり見ているじゃないか!)、黙々とテントを設営し、夕飯のアルファ米を食べ、日暮れ間もない19時過ぎにはシュラフにもぐり込み、そして初日を静かに終えた。山伏か俺は!
(2日目へ)


【1日目:Start 新地平BS~雁峠~笠取山~唐松尾山~Goal 将監小屋】(青ライン)
距離14.9km、出発地点標高1065m、最高標高2109m(唐松尾山)、最低標高1065m(出発地点)、移動平均速度1.7km/h、総所要時間8h17m

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2017年4月23日日曜日

超貴重!山野井泰史さんの講演


昨日、某山岳系ショップ主催の講演会に行ってきた。それはなんと、あの世界的クライマー山野井泰史さんの講演会。この講演会は、山野井さんの主治医?のHuMA(災害人道医療支援会)の金田正樹先生のおかげで成しえたようだ。というのも山野井さんといえば、講演会のような催し物はあまりお好きではないようで、そういう意味では今回の講演会はかなり貴重な経験だったと思う。
はじめて間近で拝見した山野井泰史さんは格好をつけるところが全くなく、おそらく素の自分を見せてくれていたに違いない。そんな自然な雰囲気でそこにいた山野井泰史さん、話し口調も難しい言葉を使うわけでもなく、素朴で温かみのある人間味がにじみ出てくるようで、しかも自分としては意外に思ったのだけど、非常に気さくな感じで話しをされていた。
講演の内容は「大いなる山の日々」と題して、ご自身の幼い頃のことから山を始めた頃のこと。世界の名だたる山々を登りつめていた頃のこと。そしてギャチュンカンを経てポタラ北壁が本人にとっていかに大事だったかということや現在の心境についてまでと、ご本人のこれまでの山に関わる人生を語っていただいた。印象に残った話しとしては、ご本人はこれまで死の恐怖を感じたことがないということで、あの奇跡の生還のギャチュンカンのことにしても「とても充実した山行だった」と、あっさりしたもの。やはり超人なのだ。そして、これからのことについて「真っ白な灰になるまで山、とりわけ岩をやっていきたい」とのことで、やはり山に対する情熱は並みならぬものをお持ちのよう。自分も山に対する情熱を掻き立てられた思いがした。
有名峰を目指すのではなく、自分の登りたいルートだけを登り、しかもスポンサーを付けないといった言わば山に対して純粋無垢なスタイル。自分の憧れの人、山野井泰史は思ったとおりすごい人でした。今回、話しを聞くことができてホント良かった。
最後に山野井さんの著書を購入し、しっかりとサインまでいただいた。あの山野井さんにサインをいただいたのだ。この日は興奮してなかなか寝付けなかった。ああ、本当にこの日は幸せな日となった。山野井さん、本当にありがとうございました。


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2017年4月22日土曜日

山系フリーペーパー


今の世の中、フリーペーパーで溢れかえっている。街角、鉄道の駅、コンビニ、観光施設、時にはポスティングされたり。それにしても、このフリーペーパー、広告収入をもとに無料で配布されている刊行物であるけれど、内容はけっこう充実していて、無料だからといってバカにできない。だから自分の場合、近所の山岳系某ショップで新しい「山系フリーペーパー」を見つけると、たまに持ち帰ってきては読みふけっている。
今回持ち帰ってきたものの記事の中に、自分がひそかに興味を抱いている登山ガイドにまつわるインタビュー記事が載っていた。その記事によると日本山岳ガイド協会では、同協会が認定している山岳ガイドや登山ガイドの資格を国家資格にしようと取り組んでいるらしいのだ。凄いではないか!自分、いいおじさんで、仕事も昔ながらに一つの会社にこれまでの人生を捧げてきた。でも、最近子供が巣立ち、間近に迫ってきた定年を考えると、もし諸事情が許すのなら、第二の人生、大好きな山に関わる仕事ができたらなと、小さな小さな夢ではあるがひそかに思っていた。そんな思いを抱いていた折に今回のフリーペーパーの記事、「普通のおじさんの夢」という小さなつぼみがほんの少しだけ大きくなってきたような気がする。
フリーペーパー、いいじゃないですか。

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2017年4月17日月曜日

イワウチワと奥多摩マイナールート

「可憐」という言葉がぴったりはまるイワウチワ
最近、毎回のように書き込んでいるような気もするが、「先日、久々に山を歩いてきた...」。
歩いてきたのは自分のホームグランド、奥多摩。今回の目的は、イワウチワに会うことと、マイナールートを歩くこと。イワウチワは例年であれば遅すぎる時期ではあるが、天気が悪かったり都合が悪かったりで、この週末、ようやく山に行くことができた。また、マイナールートは、この季節が最も狙いやすいと思っている。というのも夏は藪が覆い茂っていて歩きにくいし、冬は道迷いなどで万が一ビバークすることとなった場合、寒さがきついから。だから春はマイナールートの季節だと自分は思っている。
さてイワウチワのことだが、今年は群生地で有名な鉄五郎新道に入ってみた。ようやく春めいてきた季節を半分恨めしく思いながら「どうか残っていてくれ」と、祈りながら歩き始め、道迷いが心配された古里駅から登山口までのアプローチも難なくクリアし、順調に歩を進めた。そして金毘羅神社を過ぎた辺りでその時はやってきた。おお~、咲いているではないかっ!ホント涙が出そうになるくらいうれしかった。天地山でその可憐な容姿に心を奪われてから1年、今年もまた会うことができた。しばらくその場で久方ぶりのご対面の感動を味わってから再び歩き始めたのだけど、イワウチワはそこからいたるところに大小の群落を作っていて、大満足の山歩きとなった。

登山道沿いには大小さまざまな群落がいたるところに
広沢山に近づくころにはあれ程あったイワウチワは全く見られなくなり、自然と心は次なる目的に向かっていた。広沢山から御岳山まではきつい上りも特になくハイキング気分。それまで気づかなかったけど、ふと辺りを見回すとどの木もこの時期、芽吹き始めているようで、奥多摩の山にもようやく本格的な春がやってきたようだ。途中、お馴染みとなった御岳山神社で安全祈願をしてから、奥の院を経てマイナールートの入口のある鍋割山と進んでいった。

奥多摩の山にも本格的な春が。先に見える三角山は奥の院、その右が鍋割山
鍋割山で昼食を済ませてからは次なる目的のマイナールートへ。実はさっき歩いてきた鉄五郎新道もそうなんだけど、これから歩く鍋割山からの北上ルートは山と高原地図はおろか、地理院地形図にも載っていない正真正銘のマイナールートで、ただ、その割にはどっちもいろんなブログに登山記録が載っている不思議なルートなんです。歩いてみて分かったんだけど、どっちのルートも元々ちゃんとした登山道だったみたいで、踏み跡はしっかりと付いていたし、途中には朽ち果てた道しるべが幾つか登山道脇に放置されていた。だけど、おそらく人気のなさから都などからの整備対象からもれて、いつの日か、各種地図からも消えていったのだろう。

ルートの入口は「この先は登山道ではありません」が目印(笑)
どれだけ凄いマイナー感を得られるのだろうと、ワクワクしながら鍋割山からのルートに足を踏み入れると、そこは意外にもちゃんとした登山道。ある意味拍子抜け。まあ、所々に分かりにくいところはあったけど、残念なことに(?)目印となるテープがポイントポイントに付けられていて、結局迷うことはなかった。ただ、そうは言ってもマイナールートであることには違いはない。メジャールートとは違って歩く人は極端に少ないし、登山道もところによっては荒れていて注意を要するところがあった。もし、途中で歩き続けられない事態となったものなら、助けてくれる人と出会う確率はかなり低いだろう。だから、ここに限らずマイナールートを歩く場合は、それなりの覚悟を持って臨まなければいけないだろうし、できれば避けた方がいいと思う。なんて、ソロ歩きの自分が言うのもおかしな話だけど...。

岩が混じって登山道全体はガレ系で歩きにくい
最後にこのルート、人気のないことが歩いてみて少しわかったような気がする。基本的に展望が効かず見どころがないところは奥多摩のほかの登山道と同じようなものだけど、それに加えてこの登山道、若干ガレていてやや歩きにくい。特に城山を過ぎてから鳩ノ巣に下りるまでの1時間はこれに結構な急坂が加わって、転ばぬよう相当に気を遣うとともに体力も消耗した。このルート、やはりあまり慣れていない登山者は足を踏み入れない方がよいだろう。
そう言っておきながら、自分の奥多摩マイナールート歩きはしばらく続きそう...。もちろんお勧めはしないけど、マイナールート歩きはその探検感とでもいうのだろうか、「この先はどうなっているのだろう?」といった好奇心を掻き立てられる山歩きなんです。でも、はい、ちゃんと注意します。いいおじさんなんだから、ちゃんと節度を持っているつもりです。

【Start JR古里駅~大塚山~鍋割山~城山~Goal JR鳩ノ巣駅】
総行程は、距離14.5km、出発地点標高291m、最高標高1084m(鍋割山)、最低標高264m(寸庭橋付近)、移動平均速度1.7km/h、総所要時間7h55m(recorded by garmin)

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