トレッキング初心者が始めちゃったブログ

【ここだけの話】『トレッキング初心者が始めちゃったブログ』 と、タイトル設定したけど、今のところ主な活動は、「山登り」、「山歩き」、要は登山ですね。これが実に楽しい。タイトル下にも書いたけど、本当に不思議なくらいにこの世界に引き込まれていく自分が突然として顔を見せた。自分はいい年齢(トシ)なので、余り危険なことをする気はないけど、若いうちにこの世界を知っていれば、もしかしたら冒険心みたいな気持ちに灯がともってしまったかもしれない。この「山の世界」、かなりお勧めである。

2024年5月12日日曜日

GWテン泊山行『藤原岳、竜ヶ岳』(出発編)

ゴールデンウィーク初日。前日は1年ぶりの職場での飲み会があり、ややはしゃぎすぎたようで、朝起きたら二日酔い。記憶にないけど、朝6時にアラームが鳴ったことからすると、どうやら山に行く気はあったようだ。であれば、行くしかないでしょうと、重い身体を叩き起こして、さっそく準備に取りかかった。ビールもご丁寧に冷凍庫に入れてあるところからすると、自分、酔ってても山への気持ちはまだまだ熱いようだ。

なんとか準備を整えて、部屋を出たのは8時前。登山口には10時過ぎに着きそう。ということは、テン場に着くのは13時頃か。電車を乗り継いで、1年ぶりの車窓からの景色に懐かしさを覚え、超ローカル線の終点に着く頃には、乗客は自分と少年1人。駅に着くと、その少年が「登山ですか?」と話しかけてくる。人懐っこそうな、爽やかな笑顔だ。少し話をしてみると、どうやらその少年は、いわゆるテツで、乗ってきた電車がまもなく引退するそうで、思い出作りに乗りにきたそう。

折り返しの時間まで、30分くらいあるので、登山口まで同行したいと言ってきた。こんなおじさんでよければと、しばらく少年との会話を楽しみながら、登山口までの奇妙な散歩となった。もちろん自分自身、こんな経験は初めてで、少年は、いや、少年といっても中学生か高校生だろうが、鉄道への熱い思いを語りながらも、山のことを聞いてくる。登山道に向かうちょっとした傾斜に差し掛かると、「もうキツイです」と、確かにその細い身体が印象的だ。「登山は楽しいよ」と、山やへの勧誘活動を終えて、名残惜しいが登山口で少年と別れた。

気持ちを切り替えて、登山を開始。まずは、登山口すぐそばの神社で今回の山旅の安全を祈願し、登山道に入る。10時を過ぎているので、山に入るにはやや遅めの時間、さすがに周りには登山者は見当たらない。気楽にマイペースで歩こうと、ゆっくりと歩を進める。ところが、この日のザックは約20kgと久々の重量級、そう簡単におじさんの歩を進めさせてくれない。おまけに昨日のビールが一気に大量の汗となって吹き出る。


歩き始めは、こうして、ふうふう言いながら、一歩一歩、少しずつ登って行っては、小休止することの繰り返し。ただ、しばらく歩いていると、汗が出きったようで、身体も山歩きに少し慣れてきたようだ。とはいっても、先はまだ長い。こんな時は、早く着きたいと、先のことを考えすぎる傾向が強くなるが、山歩きは先のことをあまり考えすぎると、精神的な疲労が蓄積してくるので、苦しいながらも目の前の歩きを楽しむことに専念した。「ああ、辛いけど、楽しい」とか、「まだ、たっぷり歩ける」みたいに...。ドMの変態のように聞こえるかもしれないが、これが山やの真骨頂だと、自分では勝手に思ってる。

その後、8号目まで到着し、小休止を経たあと、懲りもせず亀のようにのろのろと登っていくと、今度はポツポツと雨が降ってきた。予報にはなかったけど、もともとこの日は雨予報が改善しての曇り予報だったから、こんなこともあるだろうとは覚悟していた。幸い雨は小雨で強くなる様子もないので、レインウェアは着ずにそのまま歩いたのだが、この山域で雨に降られるのは初めてで、まさかこんなに足元が滑るとは思ってないほど、つるつると滑った。重い荷物を担いで転んだら、タダでは済まないと思い、一層、ゆっくりとならざるを得ず、しばらくは山歩きを十分に楽しむことができた(涙)。この時、時刻は13時過ぎで、この雨もあり、山頂からは続々と登山者が下りてくる。みな、足元の滑りに驚きながらも細心の注意を払いながら、慎重に歩くものだから、瞬く間に登山道は渋滞と化してしまった。まあ、こちらも急ぐ山旅ではないし、慎重に歩きたいのは同様のこと、「どうぞ、どうぞ」と道を譲るごとに山頂が遠のいていく気分。

そうこうしながらも、ようやくテン場付近に着く頃には、雨は普通に降るくらいの状態。ひとまず、避難小屋にまさに避難。テン場を覗くと、この雨の中、せっせとテントを設営している人がいて、ふと何年か前の雨の黒部を思い出す。自分はというと、いまさら雨の中で設営する気にもなれず、まずは様子見と、避難小屋でしばらくお天道様のご機嫌を伺うことにした。

30分ほどすると、あれほど降っていた雨も止み、空に明るさも戻ってきた。ラッキーとばかりに、テン場に向かい、設営を開始することに。水捌けのいいここのテン場は、雨で濡れたはずの地面もほとんど気にならず、いい場所も見つかり、サクサクと今日の寝床を確保することができた。少し時間は早いが、あとは用意してきたビールをいただき、明日に備えるだけ。早寝が得意な自分としては、すでに瞼が重くなってきたが、とりあえず宵の始まりを見届けてから、あったかなシュラフに潜り込み、1日目が終了した。


▽ ヤマレコ情報

(1日目)

GPS 03:01 距離 3.5 km 登り ─ m 下り ─ m

(3日間合計)

GPS 12:42 距離 21.4 km 登り 2,257 m 下り 2,283 m




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