北横岳から望む夜明け前の南八ヶ岳と南アルプス |
山頂で日の出を待つ間、だんだんと展望が開き始めてきた。南八ヶ岳、南アルプス、乗鞍岳、北アルプス、...そして、まだ名前の知らない山々たち(汗)。加えて、はるか下方に広がる雲海も。今日も快晴だ。きっといい日になるだろう。そんなことを思っていると朝日が顔を見せ始めてきた。なんて紅い色だ。これまで見たこともない真紅の太陽が少しずつ少しずつ昇ってくる。余りにも美しく、そして衝撃的で涙が出そうになった。思わず手を合わせていた。家族のことを思った。さっきまで寒くて震えていた体もぴたりと止まり、ひたすら山にいることの感謝と家族の幸せを願った。だが、そんな感動も小屋に戻って朝食をたらふく食べた頃にはすっかり鳴りを潜め、気持ちはすでに今日歩く予定の山のことでいっぱいに。今日もいい山歩きをするぞと。
大岳山頂から北横岳を望む。ヒュッテが見えた。 |
事件が起きたのはそんな大岳を下っている最中のこと。そのときは北八イメージどおりの苔地帯を緩~く歩いていて、ふと登山道を外れたことに気づき、「あれっ」と思ったけど、それでも僅かに踏み跡らしいものも続いていたので、そのまま歩き続けた。そのときは「こけ天国」が何故かずっと続くと思い込んでいたのだが、徐々に「しゃくなげ地獄」に変わり、しまいには身動きが取れない状況となった。
ひっそりとしたシラビソの森を一人歩く |
このあと、双子池や亀甲池で癒されはしたものの、北横岳の登り返しはさすがに堪えた。でも、そんなきつい状況も不思議と楽しみながら、周りの雰囲気の変化にも敏感に感じながら、もちろんハアハアと息を弾ませながら、山歩きを楽しんだ。いまさら、今回の山歩きの教訓を書くまでもないが、山はやはり体で感じ、体で覚え、苦しみながら楽しむといった言葉的には矛盾はあるだろうが、まあ、そういうものなのかもしれない。ところで、今回の山歩きは雪山の下見を兼ねてと言ったが、とんでもない失礼な話。今回は今回で十分に堪能することができ、一気に北八ファンとなってしまった。冬に行くときは、また新たな気持ちでこの山域を楽しむこととしたい。今から楽しみである。
【1日目:Start R.W.山頂駅~縞枯山~Goal 北横岳ヒュッテ、2日目:Start 北横岳ヒュッテ~大岳~Goal R.W.山頂】
総行程は、距離1日目6.3km、2日目10.0km、1日目出発地点標高2237m、最高標高2480m(北横岳北峰山頂)、最低標高2026m(双子池前)、移動平均速度1.4km/h、総所要時間1日目4h10m、2日目6h36m(recorded by garmin)
すみません、YAHOOのゲスブぶ、書いたのですが、
返信削除奥多摩の記事に、コメントが書いても、投稿できなかったのです。
私のパソコンが壊れて、新しいパソコンになったので、
投稿できるのか、試したのです。
青空さん、コメントありがとうございます。ゲスブの方も確認できました。ありがとうございました。ようやく山に行けるようになって来ました。とても充実しています。
削除そちらは、パソコン大変でしたね。でも、どうやら落ち着いてきたようでよかったですね。冬になる前にどうか山にいけますように。レポ楽しみにしています。