トレッキング初心者が始めちゃったブログ

【ここだけの話】『トレッキング初心者が始めちゃったブログ』 と、タイトル設定したけど、今のところ主な活動は、「山登り」、「山歩き」、要は登山ですね。これが実に楽しい。タイトル下にも書いたけど、本当に不思議なくらいにこの世界に引き込まれていく自分が突然として顔を見せた。自分はいい年齢(トシ)なので、余り危険なことをする気はないけど、若いうちにこの世界を知っていれば、もしかしたら冒険心みたいな気持ちに灯がともってしまったかもしれない。この「山の世界」、かなりお勧めである。

2019年5月11日土曜日

2019GW山歩き『南八ヶ岳』(2日目)

残雪の深い文三郎尾根をひたすらに登る。

(1日目からの続き)
ゴールデンウィーク山行、2日目の始動は朝5時半から。朝食のインスタントラーメンをすすり、身支度を整えてベースキャンプを出発したのは6時半。以前から歩きたいと思っていた赤岳から横岳、硫黄岳へとの縦走が始まるとあっては、心はまさにウキウキワクワク状態。ただ、もちろん分かってます。浮かれすぎてもいられないことは。久々のアイゼン、そして相手は雪と岩の赤岳、横岳。しかも初めてとなるルートも歩くのだから、事前に勉強してきたとはいえ、油断は禁物だ。

朝の行者小屋前のテン場の様子。行ってきまーす。









まずは文三郎尾根、歩き始めなのでペースはゆっくりと、そしてバランスを崩さないように注意が必要。この日は風もなく、早朝だったので雪の締まり具合もほどほどで、アイゼンの爪がしっかりと雪面を捉えてくれる。途中の登りが緩くなっている地点で後ろを振り返ると、そこには出発地点の行者小屋がすでに小さく見える。また、左側には前日歩くはずだった阿弥陀岳が雄大にそびえている。ずっと見ていたいところだけど、呼吸を整えて再び山頂を目指す。

今回登れなかった阿弥陀岳。次こそは必ずや登ってみたい。

文三郎尾根は中岳との分岐まではしっかりと雪が付いているが、そこからは岩が露出し始めてくる。ただ、山頂取り付きの鎖場付近からは再び雪が多くなっていて、一歩一歩、しっかりと雪面を捉え、ときには鎖を掴み岩にアイゼンを噛ませ、ガリガリと登って行った。

赤岳山頂への鎖場に取り付く。ここからが赤岳登頂への核心部。

そして、ようやくたどり着いた頂上。ラッキーなことに周りには誰もいない。360度の大パノラマを独り占め。なんて爽快なことだろう。抑えきれない喜びがふつふつと湧いてくる。頂上にいても風は穏やかで、むしろ暑さすら感じるこの日(まあ、インナーダウンを着ていることもあるけど...)、久しぶりに高い位置にいることの感触が、気分を高揚させいるようだ。とはいえ、浮かれ気分をリセットし、次なる歩きの安全を山頂のお社にお願いして、いざ出発。

赤岳山頂から春の日差しに霞んだ富士山を望む。

地蔵の頭を過ぎると未知なるコース。机上では何度もイメージしたが、初めての横岳はやはり緊張する。鉄梯子から始まって鎖場、高度感のある雪上トラバース、そしてまた鉄梯子に鎖場と、危険地帯が連続するコース。足元も岩が露出しているところが多数あり、アイゼンワークにも気を遣う。万が一、ここで爪を岩に引っ掛けてバランスを崩してしまったら、それこそ一巻の終わりだ。慎重に一歩一歩、前に進む。

いよいよ挑む初めての横岳。どんなことが待ち受けていることやら。

幾つかのピークが連なる横岳は、奥の院と呼ばれるピーク(2829m)が主峰のようで、この辺まで来ると初めの緊張感もなくなり、快晴の下の雪山歩きを存分に楽しむことができた。爽快感の連続で、感覚がマヒしているのか、不思議と恐ろしさを全く感じずに歩くことができたのだが、果たしてどう考えてよいものやら。でも、気持ちがいいのだからしょうがない。奥の院を下りるときにやや注意を要する岩場があるけど、そこを抜けるとだんだんと硫黄岳モードに入ってくる。つまり岩山歩きとはお別れ。規模こそ小さい岩山だったが、横岳歩きはそれなりにスリルはあるし、終わってみれば楽しい岩山歩きができた。

横岳山頂は雪の中。日差しがだんだんと強くなってきた。

次に目指すは硫黄岳だが、この山は風が強いことでも有名で、なるほど少し風が強くなってきたような気がする。ただし、登山道はなだらかな丘陵地を思わせる安全なガレ場歩き。ここも油断さえしなければ問題なく歩くことが可能だろう。途中、雪が少なくなってきたので、アイゼンを外し身軽になると、ますます足取りが軽くなった。硫黄岳山荘辺りまで下った後、再び徐々に高度を上げていく。この時は追い風をうまく利用して省エネ歩きで前に進む。地味な坂道だけど、これが強い向かい風だったら、それなりにへこたれるだろうが、この日は楽チン。

爆裂火口。噴火ってすごいエネルギーだな。怖い怖い。

硫黄岳山頂付近からは、あの爆裂火口を望むことができたが、写真で見るよりもずっと迫力があった。あのスケール感は一見の価値はあると思う。
ここで一旦、今日歩いてきた道のりを振り返ることができるので、休憩取りがてら南八ヶ岳の美しい山容を眺める。春の青空の下、八ヶ岳は雪と岩のコントラストが美しく、またその裏には恐ろしい顔も潜んでいるかのようにも見える。遠くに文三郎尾根が白い縦の線となって赤岳山頂方向に延び、その赤岳は八ヶ岳主稜と呼ばれるだけあって威風堂々と構えている。稜線を辿ってこちらに向かってくると大同心、小同心をまとった荒々しい岩稜の横岳が登山者の行く手を阻んでいるかのように鎮座し、そこを通ったものだけがなだらかな硫黄山への稜線を歩くことができる。

硫黄岳山頂からは今日歩いてきた道のりを振り返ることができる。

そんな南八ヶ岳のバランスの取れた山容を眺めていると時間を忘れてしまいそうになるが、最後の下りこそが大切だから、もう一度、気を引き締めて歩き始めた。外していたアイゼンを赤岩の頭の分岐で装着しなおし、雪深い下り坂を赤岳鉱泉を目指して下った。

下りは細く長い樹林帯歩きが待っていた。

その後、無事にテントまでたどり着いた自分、時間はまだ13時。日は高いがこの日は楽しみがもう一つ残っていた。そう、晴天の下でのビール。この日は行者小屋二階のテラス?に陣取り、雪で冷やしておいたビールを飲り始めた。このテラス、鉄でできているので、晴天下、熱せられて程よいホットプレートとなってくれていて、半袖でも暑いくらいの最高の環境。赤岳、中岳、阿弥陀岳を目の前に、ゆっくりとゆっくりと味わいながらおいしくビールとワインを完飲。あ~、山って本当にいい。いやホント、いいのは山なんです。

これも山でのお楽しみのひとつ。たまりません。

最後に3日目は行きと同じく、南沢から無事に下山。去年と同じく美濃戸口ではJ&Nさんでお風呂をいただき、上がったのがバス出発8分前。今度こそはと、去年飲めなかったビールを注文し、しっかりと飲み干し、そして予定どおり帰還することができた。あ~、山って本当にいいですね(笑笑)。さて、つぎはどの山歩こう。

【1日目:Start 10:06美濃戸口~11:12美濃戸山荘~14:08行者小屋(設営後)15:30~16:00赤岳鉱泉~16:40行者小屋】
1日目の行程(赤岳鉱泉往復を除く)は、距離約 7.7km、出発地点標高1490m、最高標高 2345m(行者小屋前)、最低標高1484m(柳川付近)、移動平均速度 約1.9km/h、総所要時間4h02m(recorded by garmin)

【2日目:Start 6:21行者小屋~7:53赤岳山頂~9:45横岳(奥の院)山頂~10:57硫黄岳山頂~12:16赤岳鉱泉~12:57行者小屋】
2日目の行程は、距離約 9.8km、出発地点標高2345m、最高標高 2899m(赤岳山頂)、最低標高2235m(赤岳鉱泉前)、移動平均速度 約1.4km/h、総所要時間6h36m(recorded by garmin)

【3日目:Start 7:00頃 行者小屋~9:00頃 美濃戸山荘~10:00頃 美濃戸口】
1日目の行程(赤岳鉱泉往復を除く)は、距離約 7.7km、出発地点標高2345m、最高標高 2345m(行者小屋前)、最低標高1484m(柳川付近)、移動平均速度 約2.5km/h、総所要時間 約3h00m(garmin電源入れもれ...)


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2019年5月5日日曜日

2019GW山歩き『南八ヶ岳』(1日目)

一日目、テント設営を終えて一段落したところ。赤岳が眩しい。

今年のゴールデンウィークも結局のところ行者小屋をベースキャンプとしての『南八ヶ岳』を歩いてきた。というのも、この時期にテン泊ができて、しかも今の自分が魅力を感じる山域となると、ここしか思いつかなかったから。
『南八ヶ岳』とざっくり言ったが、当初の予定としては、1日目に美濃戸口から行者小屋まで歩いてから設営後に阿弥陀岳をピストンし、翌日は赤岳から硫黄岳まで縦走し、3日目に撤収、帰還を考えていた。ところが、JR茅野駅からの美濃戸口行きバスが、今シーズンから始発が去年より45分も遅くなっていたことに茅野駅のバスセンターで初めて知らされ、はなっから計画変更をせざるを得なくなってしまった。

10連休ど真ん中。美濃戸口は多くの登山者で賑わっていました。

しかも自分の体力の衰えに気づかずに、前回と同じく欲張って缶ビール6缶とワイン1本背負ってきたものだから、歩きが予想以上に遅くなってしまった。さらには、今年の八ヶ岳、残雪が非常に多く、行者小屋の水場の水がまだ出ていなかったものだから、往復1時間以上もかけて赤岳鉱泉に飲み水をもらいに行く羽目となってしまった。そんなことだから、落ち着いたのは17時近くなってから。阿弥陀岳云々と言っている場合ではなくなってしまった。

夕焼けに輝く横岳、大同心。しばらく目を離すことができませんでした。

そうは言っても、この日、落ち着いてからは、恒例の山を眺めながらのビール。苦労して背負ってきた甲斐があったというものです。行者小屋の前からのアーベンロート(夕焼け)で輝く阿弥陀岳、赤岳、横岳、大同心、どれも最高に綺麗でした。そんな景色を見ながらのビール、心が洗われるって、こういう気分なのかな。それと、今回初めて気づいたのだけど、行者小屋の二階テラス?から赤岳と逆側を展望すると、ちょうど北アルプスが見えていて、この日は天気が良かったこともあって、槍穂、大キレットをバッチリと確認することができた。山からの思わぬプレゼントに大感動、さっそく胸がジーン。

自分のカメラではこれが限界。大キレットを中心に槍穂がくっきりと見えました。

さて、この日は重い荷物による疲れと、翌日への備えのため、アルファ米の夕食をそそくさと取って、早めに就寝。ちなみに、今年の行者小屋前のテン場は地面が露出しているところは一切なく、どこも深い雪に覆われていたが、それでも10張り以上の方が泊まっていた様子。自分は初めての雪上テント泊だったけど、上下ダウンと、冬用のシュラフのおかげであったかく寝ることができた。やっぱり、あったかいってイイね。
(2日目へ続く)

【1日目:Start 10:06美濃戸口~11:12美濃戸山荘~14:08行者小屋(設営後)15:30~16:00赤岳鉱泉~16:40行者小屋】
1日目の行程(赤岳鉱泉往復を除く)は、距離約 7.7km、出発地点標高1490m、最高標高 2345m(行者小屋前)、最低標高1484m(柳川付近)、移動平均速度 約1.9km/h、総所要時間4h02m(recorded by garmin)


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2019年4月20日土曜日

セミワンタッチアイゼン『PETZL VASAK』(ペツル バサック)

購入したアイゼン。早速試着とバンドの長さ調整を行いました。

GWは去年と同じく八ヶ岳を歩こうと思っている。去年は赤岳だけだったけど、今年は阿弥陀岳や横岳も歩いてみようと思っている。GWの八ヶ岳では残雪がたっぷりとあるので、当然のことながら防寒対策やアイゼンなどの残雪期装備が必要になってくる。実際に去年も文三郎尾根や地蔵尾根ではアイゼンとピッケルが必須だった記憶がある。
去年の八ヶ岳は、モンブランを履いて行ったが、やっぱり季節に反しての過重装備感がハンパなかった。というのも、自分が持っているアイゼンはワンタッチ式だからモンブランのように靴の前後にコバが付いてないといけないが、夏靴AKUは後ろにしかコバが付いていないから、セミワンタッチ式のアイゼンが必要になってくる。なので、去年は諦めたけど、今年はやや強気に「買うしかない」である。いつかは必要になるのだから、しょうがないのである(汗)。だから先日、セミワンタッチ式アイゼン『PETZL VASAK』(ペツル バサック)を購入してきた。なかなかいい値段だったので、多少の躊躇はあったが、思い切って買ってしまった。これに決めたのは、懇意にしているスタッフさんのお勧めだったから、各メーカーの各種アイゼンは微妙に形状が違うらしく、登山靴にしてもそのようだ。だから、アイゼンと登山靴には相性があるといわれている。その辺は、いろんな商品を見ているスタッフさんに任せるのが一番でしょう。自分はそう思います。ということで、ちゃり~ん!(涙)

この鋭い爪で雪をしっかりと捉えてくれるはずです。

ただし、今回はこれで済まなかった。というのも、このアイゼン、ケースが付属していなかった。アイゼンの持ち運びにケースは付き物。なければ、いろんなものが穴だらけになってしまう。ネットでいろいろと調べてみたが、最終的に決めたのはカモシカスポーツオリジナルのアイゼンケース。理由はザックに取り付けやすそうだったのと、なんとなく希少価値的な魅力もあったから。久々に高田馬場まで行って初めてお店に入ったけど、山専感の強烈な雰囲気でしたね。一気にファンになりました。そこのオリジナル商品なら、余計に付加価値も上がりそう。とても気に入りました。
さて、GWはこいつらとともに八ヶ岳歩いてきます。今からとても楽しみ。あとは天気が晴れてくれるだけですね。

カモシカスポーツオリジナルのアイゼンケース。サイズもやや余裕があるくらいでした。

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2019年3月30日土曜日

軽登山用靴『THE NORTH FACE Creston Mid GORE-TEX』(クレストンミッド)

はじめてのノースフェイス。どうだろうこのカラー、とても気に入ってます。

先日、職場の仲の良い先輩が「登山に連れて行ってくれ」と言ってきた。おそらく自分がいつも山歩きのことを楽しそうに話をするものだから、一度、歩いてみたくなったのだろう。その先輩とは4月に入ったら奥多摩を一緒に歩こうということになった。ほぼ登山初めての先輩には、少なくとも登山靴は用意してくれとお願いし、そんなに高価なものでなくてもいいからとか、できればくるぶしが隠れるタイプのものがいいからとか、登山靴について説明していたら、なんだか自分の「買いたい虫」がむずむずとうずいてきた。
はじめは先輩のためにとネットで軽登山靴を調べていたが、最近の靴、いい靴がたくさんあるじゃないですか。しばらく登山靴をチェックしていなかったので、その新しいラインナップにすっかり魅入られてしまった自分。たまらず、先週末、お得意様の山系ショップで登山靴を購入してしまった。自分、重登山靴しか持っていないし、これからも家内と日帰り登山をする機会が多くあるだろうし、やはり軽登山靴が必要だ。と、新しい登山靴が必要だという理由を自分に言い聞かせ、この購入は正しい行動だったと無理やり納得させた...。
前書きが長くなってしまったが、購入した登山靴はTHE NORTH FACEの『Creston Mid GORE-TEX』(クレストンミッド ゴアテックス)。これに決めた理由は、まず、ノースフェイスの靴が欲しかった。NHKのグレートトラバースの田中陽希さんがモデルは違うけどノースを履いていて、前々から「ノースもいいものだな」と思っていた。次にノースの中でもこれに決めた理由は、履いた時のフィット感。ノースの靴といえばやや細身の印象があり、幅広の自分の足には合わないものと思っていたが、このモデルは日本人に合わせた足型を使っているそうで、これが自分の足にぴったりくるのだ。そしてなんといっても、このカラーに惹かれた。結局、色?と言われるかもしれないけど、とにかくそこが気に入ったのだから、しょうがない。自分、見た目に弱いのだ。
そうはいっても、この靴、片足が550gしかない。いま履いているAKUのテッレアルテが810gだから、相当軽い。テントを担いだガチガチの縦走系登山には向かないだろうけど、軽登山にはぴったりだろう。さあ、今度の山歩きが楽しみだ。

ソールはそれほど剛性が高くないと思うが、登山目的に合わせれば十分。

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2019年1月14日月曜日

2019年初歩き『雲取山』日帰りピストン

最後の登りを前に山頂方面を眺める。避難小屋がいつものように静かに佇む。

2019年、今年最初の山歩きは我がホームグラウンド、奥多摩は雲取山とした。コースは鴨沢からの日帰りピストン。それと、七ツ石神社が復興したらしいので、そこも拝んでおこうと思った。
この時期、日が短いので歩く時間は限られている。だから、歩き始めは早ければ早いほうがいい。しかも雲取山の日帰りとなると、なおさらのことだ。ということで、始発電車を乗り継いで、鴨沢の登山口に着いたのは6時半過ぎ。身支度を整えて歩き始めたのは7時前。帰りのバスは14時44分か16時3分。その後の移動のことを考えると早めに帰りたいところだが、時間優先で歩くと事故につながりかねないので、やはりいつも同様に無理せずマイペースで歩くことに。とは言っても、この日はトレーニングも兼ねた山歩きなので、いつもより早めのペースで歩くこととした。

朝7時前の鴨沢バス停前。ようやく辺りが明るくなってきた。

鴨沢から登るのは初めて雲取山に登った時以来だから、7年ぶり。下りにはよく使うので見慣れているけれど、下るのと登るのとでは同じ登山道でも印象がやや違ってくる。こんなところに木階段あったっけ、この廃屋、こんな雰囲気だったっけ、この分岐、こんなに遠かったっけ、そんなことばかり。それと、今回歩いて目に付いたのが、昨年の秋に登山口付近で起きた連続滑落事故を受けてのたくさんの「滑落注意」の札。恐らく事故現場であろう場所は、それほど危険なところには見えないけど、やはりこうした事故は色々な条件が重なって偶発的に起きてしまうのだろう。
そんな簡単なことではないのだろうけど、少なくとも山では、あらゆる面で油断禁物ということなんだと思う。

自分、ここまで2時間半かかってしまった(この後2時間で山頂に着いたけど...)

そんなことを思いながら、この日の山歩きは順調に先に進んでいく。久しぶりの山行なのに、なかなか調子がいいみたい。ようやくブナ坂までたどり着いたが、ここまでで3時間。ここからは大好きな石尾根縦走路。風もない青空の下、石尾根歩きを存分に楽しむこととした。もちろん、油断は禁物ですが...。途中、今年の3月で閉鎖となる奥多摩小屋の前を通ったが、一張りの幕営もなかった。そういう季節なのか、小屋閉鎖が影響しているのかは分からないけど、なんだか寂しい光景だった。

奥多摩小屋前のテン場。一張りもない不思議な光景。

ブナ坂から雲取山山頂に至るまでにはおおよそ4か所の急坂があるが、そこも難なくクリアして山頂にたどり着いたのは11時。途中、凍結地帯もほぼなく、あってもアイゼンは必要なかった。「まあまあいいペースかな」と思いながら、周りを見渡してみると、あんなに晴れていた空には灰色の雲が覆い、いかにも寒々しい光景が広がっている。この時、気温は氷点下2℃。富士山も見えないし、長居は無用と、山専に入れていたお湯を、準備していたスーパーカップに注いで速攻で麺をすすり、早々と山頂を下りた。時間は11時半。

避難小屋前から石尾根を見下ろす。空はいつの間にか雲に覆われてしまった。

こうなると、14時44分のバスが見えてくる。ということで、下りはお得意の「重力利用小走り歩行」とでも言おうか、ちょっとした坂道をその勢いを利用して、あえて小走りをする歩き方だが、そんな歩きで時間を稼いだ。ぐいぐいと石尾根を下る。もちろん、そうはいっても細心の注意は払ってのこと、でも、この日は集中力は切れなかった。あっという間にブナ坂まで下りて、今度は七ツ石山へ登り返し。この時も疲労は感じなかった。今日はどうしたのかと思いながら、七ツ石神社の真新しいお社で帰りの安全を祈願した。

きれいになった七ツ石神社。安全祈願をしっかりとしてきました。

この後、本当は七ツ石小屋の前を通るショートカットでさらに時間を稼ぎたかったのだけど、どこで間違ったのか、巻き道まで引き返してしまった。この時間ロスが、さらに重力利用小走歩行に拍車をかけることとなり、ほとんどトレラン状態で一気に鴨沢まで駆け下りた。途中の滑落現場ではさすがに慎重に歩いたけど、この日の自分、絶好調であった反面、よく事故を起こさなかったものだと、下りてから反省。そう、山で事故を起こすも起こさないも紙一重なのだと思う。無事に帰ってこれたことをラッキーだと思った方がいい。登り始めに思ったとおり、時間優先はよくないね。でもまあ、おかげでこの日は14時44分のバスに間に合ったのだけれど...。
さて、次はどの山歩こう。

【Start 6:56鴨沢バス停~8:40堂所~9:50ブナ坂~11:02雲取山山頂~12:08ブナ坂~13:24堂所~Goal 14:28鴨沢バス停】
総行程は、距離約 25.1km、出発地点標高536m、最高標高2017m(雲取山山頂)、最低標高536m(出発地点)、移動平均速度 約3.3km/h、総所要時間7h31m(recorded by garmin)


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2019年1月12日土曜日

2019年の山歩きに向けて

甲斐駒山頂から望んだ日本の山TOP3(富士山、北岳、間ノ岳)。

先の年末年始、意外にもやることが多くて、毎年、掲載していたその年の山歩きを振り返る記事を掲載し損ねてしまった。今さら振り返りをタイトルにするのも変なので、今年の山歩きの展望についての記事に合わせて昨年の振り返りを書くこととした。
早速だが、昨年は山行13回で、踏んだピークは27座(生涯山行74回、165ピーク)。おおむね、月に1回山歩きをしたこととなる昨年。うち前半6月までに9回歩いていた。これはやはり天候の影響かな。昨年後半は天候が崩れる日が多かったからね。

仙丈ケ岳山頂まであと30分の地点。画像にはないが右側の藪沢カールが美しい。

昨年の山歩きで最も印象に残っているのは、何といっても南アルプスは仙丈ヶ岳甲斐駒ケ岳。自身初となる3000m峰の仙丈ヶ岳は、その山容が雄大で、登山道には高山植物の花々が咲き乱れ、まさに南アルプスの女王と呼ぶにふさわしい山だった。中央本線から見える勇姿に憧れていた甲斐駒ケ岳、実際に歩いてみると、屈強な直登コースに手こずったが、山頂にたどり着くと霊峰としての神聖な雰囲気に息を飲んだ。どちらの山も個性的で素晴らしかった。ベースキャンプとした長衛小屋の幕営での2泊3日の山旅は、今考えると遠い夢のよう。

長衛小屋のテン場は、カラフルなテントでいっぱいだった。

今年、狙っているのはやはり南アルプスや北アルプスの縦走旅。また、八ヶ岳も全山制覇したいな。今年のGWは10連休だから、天候さえよければどこかを歩いて来ようと思っている。いずれにして、今年もまた新しい山旅に挑み、自分の心に多くの思い出を刻み込みたいと思っている。さて、今年はどの山を歩こうか。

今年はこの3000mの峰々を歩いてみたい。

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2018年12月1日土曜日

極寒『行者小屋』キャンプ

白く輝く八ヶ岳。目が離せません。この景色を見ながらのビール、最高でした。

先週、せっかくの連休ということで、選んだのは八ヶ岳は赤岳。今回は家内も一緒だったので、負担を減らしてあげようと思い、マイカーで登山口を目指した。しかも、美濃戸まで。赤岳はこれまでバスでしかアクセスしたことがなかったので、今回は初めての車。幸い目指す赤岳山荘はカーナビに載っていたので、ルートは問題なかったが、問題は美濃戸口からの悪路。我が愛車は1000ccクラスのコンパクトカーで、小回りには自信があるが、車高が低いので、ワイルドな林道はかなり苦手。時速10km/hにも満たない速度で、大きな凸凹道をそろりそろりと走ること30分間、なんとか美濃戸にある赤岳山荘の駐車場にたどり着くことができた。それにしても思い出すだけでも冷や汗が出てきそう。1時間の歩きを減らすことはできるものの、美濃戸までのマイカーでのアクセスは考えものだ。

南沢も北沢も歩き始めはいつもここからです。

美濃戸からは気を取り直して楽しい山歩き。今回は行者小屋でテン泊を計画していたので、南沢ルートを歩いた。これまで美濃戸からは北沢から上がって南沢から下りるパターンだったが、今回初めて南沢から登ってみた。この南沢、改めて歩いてみると、登山道がごつごつとした岩だらけでかなり歩きにくい。今回もザックには夕飯用の鍋セットと2人分のビール8本にパック酒5号までしっかりと背負ってきたため、総重量も20kgオーバー。自分ら、山歩きも楽しみだが、山で飲むお酒も同じくらい楽しみなのである。そんな訳で岩がごつごつの登山道は足に来る。それにしても噂には聞いていたが、この登山道、今年の秋の台風に相当やられたようで、谷の様相が変わっていた。いたるところに上流から流されてきたのであろう流木が溜まっていたり、新しい橋がたくさんできたりしていた。復旧に携わった方々のご苦労が窺われる。

沢はどこも荒れてました。この橋も今年設置したのかな?

歩き進めると山が白くなっているのが見えてきた。霧氷だ。山の景色に白が際立ち、とてもきれいで見とれてしまう。重い荷物を背負って歩いているので、寒さは感じなかったが、温度計を見ると-1度。時間は11時。山が見えたということは行者小屋はもう間近なので、疲れ始めていた足に再び力が湧いてきた。そして歩くこと3時間半、ようやく行者小屋に到着。

阿弥陀岳分岐から見上げた赤岳。もはや雪山の様相。

ベースキャンプを整え、さっそく赤岳に向かった。山から下りてきた登山者に山頂付近の状況を聞いてみると、雪はうっすらと積もっているだけなので、アイゼン無しでも大丈夫だという。文三郎尾根を進んでいくとだんだんと足元に雪が見え始めてきたが、確かに深さはなさそう。ただ、歩を進めるうちに家内の様子がおかしくなってきた。歩くペースが極端に遅くなっている。聞いてみると気分が悪くなってきたのだそうだ。呼吸が苦しくなり、それに伴い吐き気が出始めているのだという。家内は以前にも同じ症状が出たことがあった。金峰山(2599m)を歩いてた時のことだ。まさかとは思うけど、高山病?と思った。この時、歩いている地点はおよそ2500m付近。果たしてこの高度で高山病になるものだろうかと、この時思ったが、後で調べてみると、人によっては2000mくらいから症状が現れるらしい(Wiki情報)。こんなわけで、この日は登頂を断念したわけだが、山の楽しみはピークハントだけではないと気持ちを切り替えて、ビールの待つベースキャンプを目指した。

文三郎尾根の登山道。足元が滑らないように注意が必要です。

ベースキャンプに戻った自分たち、さっそく白く輝く赤岳や横岳、阿弥陀岳を眺めながらの山見酒。山のことについてあーだ、こーだと話しながら山を見てビールを飲む。そんな最高の時間をずっと過ごしていたかったけど、時間が進むにつれてだんだんと底冷えがしてきたので、続きはテントの中でということになった。この時、17時で気温は-6度。少し時間は早いけど、テントに入ってシュラフに体半分を入れて前室部分で鍋を炊いた。やはり外にいるのとは暖かさは段違いで、温度計を見ると0度くらい(それでも、そのくらい!)。持ってきた日本酒をシェラカップに入れてバーナーで熱燗にした。寒いところで飲む熱燗は格別。って、なんのレポートか分からなくなってきたが、この日は早めに就寝。この時使ったシュラフは、家内がイスカ・エア630EX(-15度リミット)で、自分はモンベル・アルパインダウンハガー#3(0度リミット)にシュラフカバーのセット。さすがに深夜から朝方にかけては薄ら寒くて熟睡はできずに何度も起きたが、こうしてブログを書いているということは生きて帰ってこれたということ。テン場には他にも10張りくらいのテントがあったが、朝方、どなたかが言っていたが、-10度を超えていたらしい。寒いはずだ。でも、思わぬ極寒キャンプを味わえることができた。

行者小屋のテン場。この後、しっかりと集金された。

2日目は、やはり登頂は目指さないこととして、その代わり北沢を経て下山することとした。キャンプ撤収直後、家内の身体の冷えがなかなか戻らなかったので、赤岳鉱泉に寄って、コーヒーをいただいてきた。午前中の赤岳鉱泉は登山客はすべて出払った後で、スタッフの方々が忙しそうに掃除をしていた。山小屋の誰もいない広々とした食堂で2人コーヒーを飲むという贅沢な時間を過ごし、身体も暖まってきたので、改めて歩き始めたが、北沢もやはり台風の影響が大きかったようだ。修復がまだ済んでいなかったようで、途中から山の中に入っていく旧道を歩くこととなったが、初めて歩くコースだったので、これはこれでなかなか良かったかな。後で見た鉱泉日誌によると、この日の午後に北沢ルートが復旧したのだそう。運がよかったのか悪かったのか...。

赤岳鉱泉のアイスキャンディ。山もようやく冷えてきたから完成は近いか?

ちなみに赤岳山荘駐車場から美濃戸口までの移動は、恐れていた車のすれ違いもなく、無事に下りてくることができた。やっぱり、次来るときは美濃戸口から歩くことにしよう。そう思った。さて、次はどの山歩こう。

【1日目:Start 8:17赤岳山荘駐車場~南沢(青線)~11:42行者小屋12:14~13:05文三郎尾根2553m地点~13:47行者小屋、2日目:不詳(garmin電源切れ...)】
1日目の行程は、距離約 6.3km、出発地点標高1673m、最高標高 2553m(文三郎尾根途中)、最低標高1673m(出発地点)、移動平均速度 約1.3km/h、総所要時間4h58m(recorded by garmin)なお、2日目の距離は約5km(赤線は予定ルート)


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